• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

北朝鮮リスクをめぐる4つのシナリオ

「米中は核保有を認める方向」との見方も

  • 毎経エコノミー

バックナンバー

2009年9月30日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

北朝鮮を巡る今後の変化を占うことは容易ではない。金正日総書記の健康状態すら正確に分からない状況である。彼の健康状態は、一人独裁体制である北朝鮮にとって最も重要な問題だが、どんな病状で、権力の承継はいつ頃行われるのかも分からないままだ。

 北朝鮮の事情は、金総書記が権力を維持する場合と、誰かに委ねる場合の2つに分かれる。北朝鮮リスクの核心である核開発がどう進展するかも大きな変数だ。5年後を想定した場合、次の4つのシナリオが考えられる。

シナリオ1.金総書記の権力維持・核リスクの持続

 シナリオ1は、金総書記が従来通り権力を掌握、「核」を武器に交渉を続けるというものだ。このシナリオは、金総書記の健康に大きな問題がないということを大前提にしている。彼の健康については判断が分かれるが、今すぐに権力の座から退くほどの重病ではない可能性が高い。

 北朝鮮最高人民会議常任委員長である金永南氏は最近、日本のメディアとのインタビューで、「(後継者問題は)現時点ではまだ議論されていない」と明言した。対北人権団体「良い友」も、北朝鮮当局が「金総書記が健康を回復されたことを踏まえ、後継者問題に関する発言をすべて中断せよ」という方針を各部署に下したとしている。つまり、金総書記を中心とする権力構図に変化はまだないということだ。

 金総書記が権力の座を守っている間は、核というカードを捨てない可能性が高い。統一研究院北朝鮮研究センターのイム・カンテク所長は「北朝鮮はほかは譲っても、核だけは決して諦めないだろう」と分析する。核以上に政権を確実に守ってくれる手段は、ほかにないからだ。

 ただ、この場合、国際社会がどう対応するか注目点だ。韓国政府は北朝鮮の核保有を絶対に認めないという立場である。米国、中国、日本なども表面的には同じ立場だ。だが、一部の専門家は米国と中国が北朝鮮の核保有を認める方向に傾いていると見ている。その代わり、核拡散防止に努め、経済協力を通じて平和を模索しようという戦略だ。

 こうなると、「日韓」対「米中」という対立構図ができ上がり、北朝鮮としては核で経済支援を得つつ、周辺国の間に摩擦も起こせるという一石二鳥の展開となる。

シナリオ2.6カ国協議など平和体制へ復帰

 6カ国協議が再開され、南北経済協力が正常化されるなど平和ムードへ復帰するというシナリオもある。これは韓国、米国、中国、日本、ロシアの強固な協力体制が実現し、強硬策が成功した場合の話だ。北朝鮮に対する圧力が強まり、北朝鮮が経済的に耐えられなくなるという仮説を前提にしている。

 北朝鮮は6月、開城公団で働く北朝鮮労働者の賃金を300ドルに引き上げることとを要求した。北朝鮮労働者の技術レベルを考えると、とても受け入れられない案である。韓国政府はこれを強く拒否し、結局、5%の引き上げで決着した。こうした強硬な態勢を維持すれば、北朝鮮も国際社会の要求を受け入れずにはいられなくなるという計算だ。

 最近、故金大中元大統領を弔問するため韓国を訪問し、青瓦台を訪れたキム・キナム労働党秘書に、李明博大統領は、「核問題は米国と議論し、韓国とは経済協力問題だけを議論すればよいと考えているのであれば、それは大間違いだ。この旨を金総書記にも伝えて欲しい」と言った。発言の背景には、米国とはいつになく強い協力関係が築けているという認識がある。

 米国と北朝鮮の2カ国協議になるとの噂が流れ、「通米封南(米国とだけ対話し、韓国は排除する)」になってしまうのではないかとの観測もある。だが、米国は6カ国協議への復帰や、新たな国際協議体制を構築する方針だとくぎを刺した。

「韓国発 毎経エコノミー」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

「タイム・トゥ・マーケット」で売らないともうからない。

栗山 年弘 アルプス電気社長