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インドにもネットブックのブーム到来

中産階級と教育向けに市場が拡大

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2009年10月1日(木)

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Dawn of the netbook

2006年、デリーのネール・プレイスで催された会議でのこと。満員の聴衆を前に、米インテルのクレイグ・バレット会長(当時)は「すべての子供にノートパソコンを(OLPC)」と銘打ったプロジェクトを激しく批判した。OLPCは米マサチューセッツ工科大学メディアラボのニコラス・ネグロポンテ所長が提唱していた。

 「世界の子供たちに教育機会を提供するため、安価な小型ノートパソコンを開発するなど馬鹿げている」とバレット氏は毒づいた。OLPCがインテルのライバル、米AMDのCPU「ジオード」を採用していたことも気に食わなかったのだろう。

 しかし、カリフォルニアにあるインテルの開発センターでは、まったく逆の動きが展開されていた。バレット氏が公然と毒舌をふるったにもかかわらず、OLPCとまさに同じタイプのノートパソコン「ライト」向けのCPU「アトム(Atom)」の開発が始まっていたのだ。

 この小型ノートパソコンは、業界関係者の間で「ネットブック」と呼ばれた。そして、インテルのアトムはパソコンの新たな革命とも言えるネットブックの心臓部になった。

 機能をそぎ落としたこの超軽量ノートパソコンは、いまや世界市場を席捲する勢いだ。最近、台湾で開催されたIT(情報技術)機器の大規模展示会「Computex」で観客の目を釘付けにしたのは、肌もあらわなポリエステルの衣装で製品を宣伝するコンパニオンよりも、展示台にずらりと並んだ玩具のようなノートパソコンだった。

 2008年のネットブックの販売台数は全世界で1460万台。「携帯型」パソコン市場の11%を占め、2009年には2600万台を超えるとみられる。

インドでも爆発的ヒットの予兆

 インドでのネットブックの売れ行きはどうか。

 コンピュータ機器の業界団体、インド情報技術産業協会(MAIT)のヴィニー・メータ事務局長によると、インドでは昨年7万3000台のネットブックが販売された。しかし、携帯型パソコン全体の150万台に占める割合はわずか5%に過ぎず、この程度ではパソコン販売業者が興奮するほどではない。それでも、専門家の多くは、ネットブックが爆発的にヒットする日は近いと予測している。

 理由は明白だ。インドのコンピュータ業界は転換点にさしかかっている。ネットブックが次の目玉になるための様々な条件が整いつつあるのだ。

 まずは価格。ネットブックは、光学ディスクドライブや大容量のメモリーを搭載していないため、価格が2万ルピー(約3万8000円)程度と安い。これは標準的なノートパソコンの3分の1、高価格帯の携帯電話と同等だ。

 インドでは今、インターネット「オタク」の若者が急増している。また、中産階級の所得も急激に伸びている。彼らはノートパソコンには手が届かないものの、ネットブックならば購入できるだろう。

 米マイクロソフトのインド法人、マイクロソフト・インディアのラジャン・アナンダンCEO(最高経営責任者)は「ネットブックは外出の多いユーザー、学生、地方の中核都市の中小企業などに受け入れられている」と語る。

 この新たな市場を手中に収めようと、中国のレノボ・グループや米ヒューレット・パッカードをはじめ、様々なパソコンメーカーがインド向けモデルの開発を競っている。台湾のエイサーのインド法人、エイサー・インディアの販売マーケティング責任者を務めるS.ラジェンドラン氏によれば、同社は最近3カ月間だけで4万台を販売したという。エイサーは今年、インドでのネットブックの市場規模は17万5000台に達すると予想している。

 ネットブックのブームを牽引するもう1つの力強いトレンドが、クラウドコンピューティングである。

 「クラウドコンピューティングでは、必要なアプリケーションはインターネット経由でサーバーから供給される。このため、アプリケーションを動かすための高性能なハードウエアは必要ない」と、米グーグルのインド法人、グーグル・インディアのプロダクト担当ディレクターであるヴィナイ・ゴエル氏は説明する。

 「アプリケーションはグーグルなどのネットサービス事業者が提供する。ユーザーはそれを使って文書編集、画像処理、データ保存をすればいい。マイクロソフトでさえ、今年後半に発売する新バージョンの『オフィス』では、無料で使えるオンライン版を導入しようとしているほどだ」と、ゴエル氏は力説する。

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