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ドイツの自動車産業、雇用問題が深刻に

雇用削減に踏み切らない状態もついに限界

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2009年10月5日(月)

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Moira Herbst (BusinessWeek誌記者)
米国時間2009年9月28日更新 「How Long Can Germany Keep Auto Jobs?

 今般の不況で世界的に減少した自動車販売。だがドイツの自動車業界は、大規模な人員削減策には手をつけてこなかった(BusinessWeek.comの記事を参照:2009年4月30日「Learning Labor Market Lessons from Germany」)。

 人員整理を避けられた理由の1つに、労働時間の短縮を強いられた労働者に対する独政府の補助金(「時短手当」)がある。9月初めに成功裏に終了した独政府による新車買い替え助成制度も(BusinessWeek.comの記事を参照:2009年9月02日「German Clunkers Scheme Was Surprising Success」)、自動車産業の雇用維持につながった。

 だが、ドイツの自動車生産ラインの労働者たちがこのまま雇用を維持できるかどうか、情勢はかなり厳しい。早急に需要が景気後退前の水準に回復しなければ、多くの独自動車メーカーは、大規模な雇用削減を開始する公算が大きい。アナリストらは、自動車業界の労働者の1割が職を失う可能性があり、その他の労働者も新たなスキルを身に付けて、自動車業界の構造変化に対応する必要があると指摘する。

 独デュースブルク・エッセン大学自動車研究所のフェルディナンド・デューデンホッファー所長は、「ドイツの自動車業界の雇用は頭打ちしている。今後人員整理が行われ、労働者はほかの業界に新天地を求める必要が出てくるだろう」と語る。

 ドイツの総選挙後、中道保守の新連立政権が誕生し、大規模な雇用削減が起こる可能性はさらに高まりそうだ。9月27日、連邦議会(下院)選挙に勝利したアンゲラ・メルケル独首相は、2005年から続いた社会民主党(SPD)との連立を解消し、財界寄りの自由民主党(FDP)と連立を組む方針だ(BusinessWeek.comの記事を参照:2009年9月27日「German Vote Sets Stage for Pro-Business Coalition」)。FDPはドイツ企業に対する解雇規制の緩和を求めており、アナリストらは、自動車業界が解雇規制緩和の主要な対象分野になる恐れがあると懸念している。

変わる自動車市場

 今回の総選挙前から、自動車業界の雇用は既に縮小傾向にあった。デューデンホッファー所長によれば、独自動車産業の雇用は2007年にピークを迎え、自動車メーカーと部品メーカーを合わせて約75万人の労働者を雇用していた。だが、ここ2年で雇用者数は約3万人減り、2015年までにさらに7万人の雇用が失われる可能性もある。

 英リーズ大学の経済学者イアン・グリア氏の予測によれば、「政府の時短手当の資金もいずれ底をつく。そうなれば、企業が従業員の給与を全額負担せざるを得なくなるか、強く懸念される景気低迷の長期化により、大規模な人員削減が行われる可能性がある」という。

 自動車産業で人員削減が避けがたい背景には、消費者行動の変化がある。米自動車情報サイト運営会社エドマンズ・ドット・コムの上級アナリスト、ミシェル・クレブス氏は、独自動車メーカーは、利幅の大きい高級車が以前ほど売れない厳しい状況に適応する必要があると指摘する。世界的な不況によって、多くの消費者は購入する車のグレードを下げ、価格が安く、燃費効率が良い小型車を選択するようになっており、自動車メーカーの利益率は縮小傾向にある。「人々はより低価格で小型の車を求めている。収益への影響は避けられず、雇用喪失につながる」(クレブス氏)。

 独自動車業界の労働者が多く加盟している独有力労組IGメタルでも市場の動向変化を実感しており、「みんなで豊かな生活を」と呼びかけるキャンペーンを実施し、政府に対して労働者の権利を強化するよう求めている。IGメタルは、全国的な最低賃金水準の設定や中高齢労働者の権利強化などを提唱しており、定期的に全国各地で数万人規模の集会を開き、国民に支持を訴えている。

ブルーカラーからホワイトカラーへの雇用の転換

 実際、自動車産業と同産業に従事する労働者は、厳しい向かい風にさらされている。需要が落ち込む中、多くの独自動車メーカーが生産設備の過剰という重荷を抱えているのだ。

 スイスのコンサルティング会社プレグノス(本社:バーゼル)の上級アナリスト、ピーター・カイザー氏(ブレーメン在勤)は、「今後3~5年、自動車各社は重大な構造問題、特に過剰設備の問題に悩まされるだろう」と予想する。

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