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国際会議で強まるアジアの声

新しい国際金融システムの構築に向けて

  • 黒田 東彦

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2009年10月9日(金)

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 私は、この2週間ほど、ニューヨーク、ハノイ、ソウル、イスタンブールに出張し、さまざまな国際会議に出席しました。そこでは、世界経済危機を脱出するための各国の努力が示されるとともに、新しい国際金融システムの構築に向けて真剣な議論が行われていました。なかでも、こうした課題に関するアジア諸国の声が強い拡がりを見せていることが印象的でした。

 今回は、私の出席したさまざまな国際会議で聞かれたこれらの課題に関するアジアの声を紹介することにしたいと思います。2010年11月のG20サミットは韓国で開かれることが決まっており、アジアの声をかなり反映した展開になると考えられるからです。アジア開発銀行(ADB)としても、アジア諸国を側面から支援していくつもりです。

G20直前に開かれた「パキスタン支援国サミット」

 G20サミットがピッツバーグで開かれる直前の9月24日、ニューヨークで「パキスタン支援国サミット」が開催されました。

 オバマ米大統領とブラウン英首相、それにパキスタンのザルダリ大統領が共同議長をして20カ国ほどの首脳などによるパキスタン支援国会議が開かれ、そこに世界銀行(世銀)総裁とともに私も招かれたのです。鳩山首相はちょうど国連総会で演説をしておられ、日本からは岡田外相が出席しました。

 会議では、まず、オバマ大統領、ブラウン首相、ザルダリ大統領からパキスタン支援の重要性が述べられ、次いで各国首脳がそれぞれの支援状況を話しました。ゼーリック世銀総裁からパキスタンの辺境地域支援のための信託基金の設立が提案され、私からは、ADBがパキスタンで30億ドル以上をコミットして支援している電力を中心としたエネルギーセクターの重要性を指摘するとともに、ADBが引き続き主導的役割を果たしていくことを述べました。

 会議とは別に、私はザルダリ大統領と会ってパキスタン経済の動向やADBの支援について話し合いました。ザルダリ大統領とは初めてお会いしたのですが、同席していたタリーン財務大臣とはすでに数回お会いした仲です。

 パキスタン経済の困難は続いていますが、IMF支援の下でマクロ経済状況は徐々に改善しているようです。昨年来の世界的な食糧危機、エネルギー危機、金融危機のなかで、ADBはパキスタンに緊急支援を含めて15億ドルに上る融資を行っており、同国経済の力強い回復が期待されるところです。

経済回復の一方でインフレ圧力高まるベトナム経済

 9月26日の夜にマニラに戻った時は、巨大な雨台風がマニラを襲った直後でした。飛行機は予定通り着いたものの、普段は30分もかからない空港から自宅までの移動に4時間以上もかかり、自宅に着いたときは午前2時を回っていました。過去40年で最悪の浸水被害をマニラにもたらした台風でした。

 翌日はハノイに向かいましたが、マニラの被害報告は時々刻々と増えるばかりで、現地からマニラのADB本部と連絡を取りつつ、フィリピン政府に緊急支援のためADBの「自然災害対策基金」から300万ドルを贈与することを決めました。

 その後、サモアの地震やスマトラの地震など自然災害が相次ぎ、同様な対応を進めています。今後、本格的な復興支援を検討することになるでしょう。

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