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手放しで喜べない景気のV字回復

急増する不法移民、時間のかかる内陸市場開拓、そして「万博不況」の影

2009年10月26日(月)

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 約1カ月前、深セン市にある日系企業に、久しぶりに明るいニュースが飛び込んできた。「停電」である。

「停電」はグッドニュース

 「1年ぶりの停電でした。景気が上向いてきた証拠です」と嬉しそうに語るのが、日系電子部品工場の工場長だ。もちろん、景気の低迷を受け、発電所も発電量を減らしてはいたが、それでも停電が起きるというのは、電力消費が回復しているためだ。

 公共投資の波及効果ももちろんあるだろう。これに加え、とくに沿岸部では、この3月以降続いている人民元安、さらに、輸出市場である欧米諸国での在庫調整が一巡したことにより、輸出の落ち込みにもストップがかかりつつある。

 「この1年、日系企業にとって苦しい時期ではありましたが、雇用は極力守ってきました。毎月のように地元の労働局の担当官が査察にくるので、そうそうリストラもできませんでした。そのおかげで、受注回復にも対応できています」と、この工場長は言う。

 しかし、香港や台湾、あるいは地場の中小企業の場合、事情は大きく異なる。人が集まらないのだ。広東省の輸出加工を行う中小企業の多くは、受注が来れば、人を雇うというのが原則だ。それだけ労働力があふれていたわけだが、今、それが枯渇しているという。

「雇用日照り」と不法移民の増加

 広東省のある県(市よりも下の行政単位)では、求人60万人に対し、応募してきたのは25万人しかいなかった。「雇用日照り」と中小企業の経営者はため息をつく。

 春節のときに帰郷した出稼ぎ労働者の半分程度しか戻ってきていない。故郷かその周辺で新たな職を見つけたようだ。UターンないしJターンである。おそらくは、公共事業に関連した職だろう。

 9~10月は、輸出用クリスマス装飾品の書き入れ時だ。広東省で作られるクリスマス装飾品の世界シェアは95%を占めるという。それが、人手不足のため、例年の半分しか生産できないかもしれないと懸念されている。

 「雇用日照り」を見越したのかどうか、外国人労働者も増えている。専らアフリカからの不法入国者だ。

 深セン市内のある地区の場合、アフリカ系住民の比率は80%にも達していると言われる。地元住民は「アフリカ村」と称して、なるべく距離を置くようにしているそうだ。

 彼らが持つパスポートの多くは偽造なので、大使館に照会しても、「身元不明人」で突き返されるケースが少なくない。本国に強制送還しようとしても、帰すべき国が分からないのだから、公安当局もお手上げだ。

 そもそも、外国人ということもあるし、政府は、アフリカ諸国との関係を重視しているから、公安当局も地元住民に対するような強権発動はやりにくい。

なだれ込むアフリカ人

 これらアフリカ人の多くは、香港、マカオ経由で中国に入ってくる。密入国のケースも少なくない。

 そして、外国人好きの中国人(圧倒的に女性が多い)と親しくなり、彼女(ないし彼)の名義でアパートを借りる。あとは「借りたもの勝ち」で、そこに、どっとアフリカ人なだれ込んでくる。

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