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石炭成金“二代目”のモラトリアム

父親のカネでやりたい放題も、人生の進路は定まらず

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2009年10月22日(木)

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煤二代

経済観察報記者 楊光

山西省南部の地方都市、臨汾市の繁華街にある貢院街。張晋生は、ここに30万元(約420万円)を投じて四川料理のレストランを開業した。店の経営は28歳になる息子の張英にやらせている。

 半年前まで、張晋生は“煤老板*”として多忙な毎日を送っていた。山西省内で3つの炭坑を経営し、年間30万トンの石炭を生産していたのだ。しかし、山西省政府が打ち出した小規模炭坑の整理統合政策により、彼の炭坑は国有大手の大同煤鉱集団に買収された。張晋生は今年50歳。彼と石炭の30年以上にわたるつきあいは、ここに終止符を打った。

*中国語で「媒」は石炭、「老板」は中小企業のオーナー経営者を意味する。石炭市場の規制緩和と相場上昇で大もうけした成金経営者というニュアンスで使われる。

 張晋生の人生は、17歳の時に炭坑の坑夫になって以来、ずっと石炭とともにあった。今や億元(1億元は約14億円)単位の財産を持つ大金持ちである。にもかかわらず、張晋生は自分の息子には一切石炭とのかかわりを持たせないようにしてきた。

 「炭鉱経営はリスクが高く、人間関係が複雑だ。この仕事は息子にはさせたくない。ハイテク企業を創業できたら一番いいんだが、残念ながら我が息子にはそこまでの才能はない」

 そう語る父親について、息子の張英は「親父はオレを地元の“李彦宏*”にしたいのさ」と苦笑する。

*中国の検索サイト最大手「バイドゥ」の創業経営者。2005年に同社を米ナスダックに上場させ、巨万の富を築いた。

名門大学に裏口入学し、成績もカネで買う

 張英の記憶によれば、父親が金持ちになったことを初めて実感したのは、彼が20歳の時だったという。

 「ある日、家の前にブルドーザーがやってきて、それまで住んでいた平屋の住宅をぺちゃんこにしてしまった。そして3カ月後に戻って来たら、そこに3階建ての洋風の新居ができていた」

 当時、張英は高校を出たばかり。ところが成績が悪くて単位が足りず、まだ卒業証書をもらえずにいた。大学入試の全国統一試験は受けたが、点数は推して知るべきものだった。

 ところが意外なことに、その年の国慶節(10月1日の建国記念日)が過ぎた後、省都の太原にある名門大学から入学許可の通知が届いた。大学が募集定員を増やしたため、張英の補欠入学が許されたというのだ。

 「後でわかったことだけど、自分が大学に入れたのは全て親父のおかげたっだ。大学が抱えていたいろいろなトラブルを親父が裏で片付けてあげたんだ。この時期を境に、親戚や友人はもちろん近所の人々に至るまで、親父を見る目がすっかり変わった」

 「自分は小さい頃からわがまま放題の息子だった。十数年も学校に通ったけれど、真面目に勉強したのは幾日もない。周囲の友達は1人、また1人と社会に出て行った。そんな中、自分だけは訳も分からないまま名門大学にもぐり込んだ。友達は自分が大学に入ったことを嫉妬したけれど、自分はむしろ早く社会に出た彼らがうらやましかった」

コメント1件コメント/レビュー

今回の記事は上海近郊の大規模自営農家を見る様です。商才と運によって資産を築く人達の姿は親から伝え聞いた闇市の商人さながらで、正しく「成金」が量産されています。中国政府の次の一手が、とても気になるところですね。(2009/10/22)

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今回の記事は上海近郊の大規模自営農家を見る様です。商才と運によって資産を築く人達の姿は親から伝え聞いた闇市の商人さながらで、正しく「成金」が量産されています。中国政府の次の一手が、とても気になるところですね。(2009/10/22)

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