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企業のウェブメール利用は要注意

利便性の高さや費用の安さと引き換えに、様々なリスクあり

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2009年10月23日(金)

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Arik Hesseldahl (BusinessWeek.com記者)
米国時間2009年10月18日更新 「Web-Based E-Mail: Businesses Beware

 厳しい経済状況の下、米グーグル(GOOG)の「Gmail(Gメール)」や「Google Apps(グーグルアップス)」、米マイクロソフトの「Hotmail(ホットメール)」、米ヤフー(YHOO)の「Yahoo! Mail(ヤフーメール)」など、無料または低料金で利用できるウェブベースのメールサービスが人気を集めている。

 一般ユーザーはもとより、中小企業の利用も多い。例えば、マイクロソフト(MSFT)は、小規模事業者向けの無料メールサービス「Office Live Small Business(オフィス・ライブ・スモール・ビジネス)」を展開しており、ユーザー数は250万に及ぶ。

 しかし、こうしたサービスは、利便性の高さや費用の安さと引き換えに、様々なリスクを抱えている。メールを多用する利用者、とりわけ小規模事業者は、よく考えてから申し込まないと痛い目に遭いかねない。

 元通信技術者のロム・マテシチ氏も、軽率にウェブメールを採用して後悔している1人だ。同氏の妻フリニーさんは、米フロリダ州プンタゴルダ市で総合建設企業アバント・コンストラクションを営んでいる。不動産業界と建設業界を襲った不況にあえぐ妻の会社を見て、マテシチ氏は4カ月前、年間で数百ドルのコスト削減につながる“名案”を思い付いた。同社のウェブサイトと社員のメールアカウントを、これまでのインターネットサービスから、マイクロソフトのオフィス・ライブ・スモール・ビジネスに移行するというアイデアだ。

 だが、従来と同じメールアドレスで19人の社員のアカウントを作成しようとした時、問題が生じた。そこで同氏は、作成したアカウントをいったん削除して、最初からやり直すことにした。だが、同じアドレスのアカウントを再度作成しようとしたところで落とし穴にはまった。「ついさっき削除したはずのアドレスなのに、指定のアドレスは既に使用中というメッセージが出た」とマテシチ氏は言う。

新規事業の打診メールも受け取れず

 この問題がもたらしたのは、単なるイライラだけではなかった。同社の社員宛てにメールが届いても、アドレスが存在しないものとみなされ、発信元に返送されるようになってしまったのだ。中には、待望の新規事業に関する打診のメールもあったという。マテシチ氏は、マイクロソフトの技術サポートにメールで問い合わせてみたが、この問題の回避策はないとの返答だった。マイクロソフトの広報担当者によると、マテシチ氏が遭遇した問題は、いったん削除したメールアドレスは120日間再作成できないというサービス規約の定めによると考えられるという。だが、140日が経過した現在でも、同氏はアドレスを再作成できずにいる。

 メールの保管装置を開発する米インボクサーのロジャー・マトゥスCEO(最高経営責任者)は、「どんなに小規模な企業でも、メールが重要な役割を果たすのであれば、無料のウェブメールサービスに委ねるのは考え物だ」と話す。同氏は、ブログ「Death By Email(デス・バイ・Eメール)」も開設しており、メールに関する記事を頻繁に投稿している。

 今やメールアカウントは、単なる連絡手段としての枠を超え、重要文書や連絡先情報、見込み客など、ビジネスに不可欠な情報を取り込んだ“重要書類保管キャビネット”の役割を果たしていると同氏は指摘する。「現在では、企業が遭遇する重要事項はすべて、メールが媒体となっている。いわば企業の生命線であり、他人に委ねる時には慎重を期す必要がある」。

 サービスが長時間にわたって使えなくなったり、メールの遅配や紛失が起きたりすることもあり、利用者にとっては、データが消えようが生産性が損なわれようが、ほとんど手の施しようがないのが現状だ。

 10月13日には、グーグルのメールセキュリティー対策サービス「Postini(ポスティーニ)」で障害が発生し、グーグルアップスの利用者へのメール配信が数時間にわたり滞った。2008年2月には、マイクロソフトのホットメールで障害が起き、米国と欧州の利用者が最大6時間にわたり影響を受けた。

 2007年には、日本のヤフー・ジャパンが、27万5000人の利用者のメール約450万通を誤って消失するという事態が起きた。つい先日も、ドイツテレコム(DT)傘下の米TモバイルUSAのスマートフォン「Sidekick(サイドキック)」で、利用者が保存していたメールや連絡先などのデータが消えるという事態が起き、サービスプロバイダーの親会社マイクロソフトは激しい非難を浴びた。

コメント2件コメント/レビュー

今後クラウドの発展で、PCのアプリケーションがインターネットサービスに置き換えられていくと、メールだけではなく様々なところで同様の問題は起きてくるでしょうね。重要な情報は通信障害等が起きた場合に備え、ローカルでいつでも参照できるよう処置を講じておく必要があると思います。(2009/10/23)

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今後クラウドの発展で、PCのアプリケーションがインターネットサービスに置き換えられていくと、メールだけではなく様々なところで同様の問題は起きてくるでしょうね。重要な情報は通信障害等が起きた場合に備え、ローカルでいつでも参照できるよう処置を講じておく必要があると思います。(2009/10/23)

本当に切実な問題。大量にやりとりされるメールの持つ意味を再確認しておく必要がある。個人でも、大量にメールを扱い、どう保管するかは頭の痛い問題だし、いざというときに必要なメールをどう探すかも大変だ。コンピュータの寿命の問題もあって、webメールは重宝だが、最近のトラブルの事例などを見ると、確かに不安も大きい。(2009/10/23)

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