John Tozzi (BusinessWeek誌、中小企業担当記者)
米国時間2009年10月23日更新 「The Rise of the 'Homepreneur'」
米国では、事業者の半数以上が自宅をオフィスとする在宅事業者だ。趣味の延長の風変わりなベンチャーとの偏見から相手にされないことも多いが、新たな調査によれば、どうやらそれは誤りのようだ。在宅事業を営むことで家計の少なくとも半分を担っている「在宅起業家(homepreneurs)」は、米国内で推定660万人。在宅起業家全体で民間労働者の10人に1人を雇用していることになり、自宅外に事務所を構える同業他社と多くの点で遜色ないことが判明した。
米マサチューセッツ州ケンブリッジの自宅で、ウェブ開発会社エージェンシー3を経営するスティーブン・ラブダ氏(35歳)の例を見てみよう。ドイツ銀行(DB)の元プログラマーであるラブダ氏は2003年、ウェブサイト構築の副業を始め、その3年後に独立開業した。エージェンシー3の年間売上高は、数百万ドル規模。近々雇用予定の5人目の従業員は、ほかの従業員や多くの契約スタッフと同様、在宅勤務となる。「事務所を借りるつもりはない」と同氏は言う。
在宅事業者が台頭している背景には、1980年代に登場したテレコミューティング(情報通信機器を活用した在宅勤務)(BusinessWeek.comの記事を参照:2008年10月17日「Making Telecommuting Work」)と、1990年代のインターネットの普及がある。そして、近年のクラウドコンピューティングやオンラインコラボレーション、スマートフォンの登場によって、在宅事業者の増加傾向はさらに加速している。
最近の調査では、ラブダ氏のような在宅事業者の米国経済における重要性が明らかになった。妻のキャロリン・オックルズ氏と共同で報告書をまとめたスティーブ・キング氏は、「本格的な事業を営む在宅事業者が増えている」と話す(夫妻は米カリフォルニア州ラファイエットの自宅で、小規模な調査・コンサルティング会社イマージェント・リサーチを経営している)。
この報告書は、米国の国勢調査データや米中小企業庁(SBA)の報告書、そして米ネットワーク・ソリューションズ(NSI)と米メリーランド大学ロバート・H・スミス経営大学院が提供する1500社の中小企業成功指標のデータを分析してまとめられた。
「在宅事業者は真っ当な企業である」との認識が広まる
彼らがまとめた調査結果をもう少し詳しく紹介しよう。在宅事業経営者の43%は、家計収入の少なくとも半分を稼ぎ出している。だが、自宅外に事務所を構える企業に比べれば、全体的に事業規模は小さい。年間売上高が12万5000ドル(約1150万円)以上の在宅事業者は約35%に過ぎないが、自宅外に事務所を構える企業では、その割合は75%にもなる。
とはいえ、資金調達や福利厚生、マーケティング、イノベーションなど、事業を営むうえで重要な点に関しては、ほかの中小企業に負けていない。
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