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壁にぶつかる中国の対豪資源投資(後編)

資源支配は拒否も、中国マネーは必要という矛盾

2009年10月30日(金)

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赴澳投資未見曙光

財経記者 張雅ジュン/張伯玲

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豪ライナスに対する中国有色鉱業の買収断念が発表された9月24日、シドニーではオーストラリア・中国投資フォーラムが開催されていた。豪メディアの報道によれば、同フォーラムに出席した豪外国投資審査委員会(FIRB*)理事のパトリック・コルマーは次のように述べたという。

*オーストラリアに対する外国企業の直接投資を審査し、適切な政策を豪政府に答申する機関

 「一般論として、外国人投資家のオーストラリアでの活動は母国の上場企業に限るべきだ。資源開発プロジェクトへの出資に関しては、既存の鉱山については外資の投資比率を15%以下に、新規に開発する鉱山については50%以下にするのが好ましい」

 コルマーは、FIRBが過去18カ月間に受理した中国企業の投資案件が90件に上り、その総額が340億ドル(約3兆1280万円)に達したことも明らかにした。さらに、政策の見極めの不十分さが原因で訴訟になるような事態を避けるため、外国企業は投資計画を公表する前にFIRBに相談するよう推奨した。

 公開のフォーラムでのFIRB幹部による発言は、多くの関係者に“シグナル”として認識された。「15%と50%という具体的な数字は、個人的または無責任な発言ではあり得ない。つまり、中国の対豪投資に制限が加えられたということだ。どの国の政府にもそれぞれの事情があり、ビジネス上の利益だけで判断することはできない」。豪政府の外国企業誘致機関の関係者は、そう解説する。

投資規制に豪州内にも反対意見

 ライナスの対中交渉アドバイザーを務める王鴎によると、中国の国有企業による株式取得はなるべく15%を上回らないようすべきとする意見は、以前からあったという。「豪政府が姿勢を明確にするにあたり、ライナスのケースが格好のきっかけにされた」と王鴎は言う。

 オーストラリアには、この規制に強く反対する人もいる。クインズランド州の資源業界の有力者であるクライブ・パーマーはその1人だ。パーマーはコルマーの発言を激しく非難し、中国の対豪投資に対する政府の姿勢は「人種差別主義」だと言い切った。

 「オーストラリアは米国マネーを好むが、今やカネを持っているのは中国人ということを知るべきだ。米国人であれば9億5000万豪ドル(約788億円)以下の投資なら審査の必要もない。これが中国人になると、なぜ投資額の多寡にかかわらず政府の許可が必要なのか」

 もっとも、コルマー発言の基準をFIRBが厳格に適用するかどうかについては、ケース・バイ・ケースになるとの見方も多い。なぜなら中豪両国ともお互いの関係を重視しており、硬直化した関係をこれ以上こじらせたいとは考えていないからだ。「政府レベルのチャネルを通じて両国がどのように関係を修復していくか、今後も注視していく」と、中国有色鉱業の投資部門主任の郭然は話す。

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