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2009年11月9日(月)

失速する任天堂、再び快進撃なるか?

年末商戦に向け新商品「ニンテンドーDSi LL」を投入

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Kenji Hall (BusinessWeek誌、東京支局テクノロジー担当記者)
米国時間2009年10月30日更新 「Can Nintendo Rebuild?

 ここ数年、過去最高益を更新し、ゲーム業界で競合他社を圧倒してきた任天堂(本社:京都)は、米電子機器大手アップル(AAPL))と並び称される存在だった。両社とも既成概念にとらわれず、画期的な機器やソフトを生み出し、消費者の熱烈な支持を集めてきた。

 だがここに来て、任天堂は急速に勢いを失っている。10月29日、任天堂は今年度(2010年3月期)の第2四半期(7〜9月期)決算で、予想を下回る業績を発表。さらに、据え置き型ゲーム機「Wii(ウィー)」の本体とゲームソフトの売り上げが従来予想を下回る見通しとなったため、今年度通期の決算予測も下方修正すると発表した。

 10月30日、任天堂の岩田聡社長は会見を開き、市場アナリストや報道記者らに対し、Wiiの販売台数が予想外の大幅減になったと伝えた。「今年の春頃から市場が失速気味だと感じてはいたが、正直、夏にこれほど販売が落ち込むとは予想していなかった」(岩田社長)。任天堂の株価も、この半年で22%下落した。

 世界的な金融危機による不況に、ヒットゲーム作品に恵まれないことが相まって、ゲーム業界の市況は大きく冷え込んでいる。8月、ソニー(SNE)と米マイクロソフト(MSFT)は、それぞれ自社ゲーム機の本体価格を値下げし、販売テコ入れを図った(BusinessWeek.comの記事を参照:2009年8月18日「Sony Unveils New PlayStation 3 "Slim" To Boost Sales」)。同じく、ゲーム機の販売落ち込みが著しい任天堂も、Wiiの価格を2割引き下げた(BusinessWeek.comの記事を参照:2009年9月24日「Nintendo Cuts Wii's Price, As Rumored」)。

 アナリストらはこの値下げで、任天堂の収益力は低下したと見ている。7〜9月期の任天堂の決算では、売上高が前年同期比28%減に対し、営業利益は同52%減となった。任天堂は今年度の通期予測を売上高1兆5000億円(従来予測は1兆8000億円)、営業利益3700億円(従来予測4900億円)に下方修正した。任天堂は前年度(2009年3月期)、過去最高益を達成し、売上高1兆8386億円、営業利益5552億円を計上している。

年末商戦が正念場に

 今年の年末商戦は、岩田社長率いる任天堂にとってまさに正念場となりそうだ。任天堂は昨年の10〜12月期、前年度通期の売上高の3分の1、営業利益の2分の1近くを稼ぎ出している。

 任天堂の業績アップには、Wiiの販売回復が不可欠だ。Wiiと携帯ゲーム機「ニンテンドーDS」はそれぞれ、同世代のゲーム機の中では最多レベルの累計販売台数を誇る。Wiiは2006年11月に発売されて以来、累計販売台数は5600万台を超える。DSシリーズの累計販売台数は、2004年末の発売開始以来、1億1300万台に達している。だが、今年7〜9月期、Wiiの販売台数は前年同期の1010万台と比べて大幅減の580万台未満にとどまり、DSの販売台数も落ち込んだ。一方、同四半期のソニーの据え置き型ゲーム機「プレイステーション3(PS3)」の販売台数は、前年比3割増の320万台に伸びた。

 これから年末にかけて、任天堂は次々と新商品を投入する計画だ。国内では11月に、従来機より大型の4.2インチ液晶画面搭載の携帯ゲーム機「ニンテンドーDSi LL」の販売を開始する。12月末には、人気ゲームの「マリオ」と「ゼルダ」のシリーズ最新作を全世界で発売する。

 岩田社長は、「Wiiでカギとなるのは、『Wiiスポーツリゾート』や『Wiiフィットプラス』などの人気ゲームソフトが、堅調な売れ行きを保てるかどうかだ」と語る。

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