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在日韓国・朝鮮人との出会いが「移民1000万人政策」の原点になった

移住を認める「大きな日本」と美しい衰退の「小さな日本」、どちらを選ぶか

  • 小瀧 麻理子

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2009年11月27日(金)

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 国際移住機構(IOM)の報告によれば、2000年、世界人口の3%に相当する1億7000万人が母国を離れて暮らす「移民」だ。2050年にはこの数が2億3000万人に増加すると推計されている。

 国際間経済取引の拡大、先進国の高齢化、民族紛争――。こうした要因を考えれば、それが正式ルートであろうと“裏口”であろうと、人々が国境を越えて移動することを止めることはできない。移民が移住先で及ぼす影響から、どの先進国も無縁でいられなくなるのが現実だ。

 一方で、世界に類を見ないスピードで進行する日本の高齢化。2055年には総人口は今よりも3割減り、9000万人を割る。10人に4人が65歳以上という超高齢化社会がやってくる。女性や高齢者、ニートなどの眠る人材を掘り起こすだけで、経済大国の地位をどこまで維持できるかは疑問が残る。

 日本では不法就労の外国人による犯罪や研修生制度を巡るトラブルの増加などから、外国人が増えることに対する不安は強い。だが、外国人に対して積極的に統一的な方針を打ち出してこなかったからこそ、こうしたトラブルが起きている側面もある。

 「国民はイメージとして心の中に想像されたものだ」。ナショナリズム研究の名著、『想像の共同体』の中で著者のベネディクト・アンダーソンは指摘している。

 「外国人労働者」ではなく、未来の日本人となることも前提とした「移民」政策を今こそ――。国内外の識者に聞くインタビューの第1回は、元法務省・東京入国管理局長の坂中英徳氏。


(聞き手は小瀧麻理子=日経ビジネス記者)

 ―― 「今後50年間で移民1000万人受け入れる」など積極的な移民政策を唱えています。現実を無視した暴論であるという批判は少なくありませんが、なぜ移民政策にこだわるのですか。

坂中 英徳(さかなか・ひでのり)氏
1945年5月、朝鮮・清州市生まれ。70年慶應義塾大学大学院卒業後法務省入省。75年に同省入国管理局論文募集で在日韓国人・朝鮮人の法的地位の安定性を唱え、後に「坂中論文」と呼ばれる「今後の出入国管理行政のあり方について」が優秀作となる。同局入国在留課長、名古屋入国管理局長、東京入国管理局長を経て2005年3月に退職
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 坂中 確かに未曾有の規模の移民受け入れを公言し、様々な反響がありました。

 役人時代は外国人からも「鬼のように怖い」と言われていたそうで、そんな私が移民と言い出すから一部ではびっくりもされているようです。

 最初に言っておきますが、私も心情的には日本人が大半を占める、小さくてまとまりのある日本が好きです。日本列島の中で1200年以上、同じ文化を共有する者同士で暮らしてきた日本人が、異なる民族といきなり親密な関係を結ぶのは容易ではないと思います。

 ただ、34年間入国管理行政に携わってきた中で、日本もほかの先進国と同じように、「移民」政策ということを正面から考える時期に来ている、そして日本に時間の猶予はない、ということにたどり着きました。

華やかな日本と、外国人が暮らすもう1つの日本

 ―― きっかけがあるのですか。

 坂中 原点はやはり在日韓国人・朝鮮人の問題です。

 入省した翌春の1971年、大阪入国管理事務所で実務研修を受けました。当時、大阪城の近くにあった事務所の窓口で毎日、在留外国人に対する「審査事務」をやるのです。

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