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仕分け人が本当に仕分けたかったのは、アフガン支援?

事業仕分けに国家観や国家戦略はあったのか

  • 吉田鈴香

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2009年12月2日(水)

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 前回、行政刷新会議が行う事業仕分けでは、「事業」ではなく「勘定区分」を見てはどうか、と問題提起した。そうすれば、JICAに眠る埋蔵金の存在が明らかになり、一方で収益を上げつつもう一方で運営交付金を得るという構造上の矛盾に、仕分けチームが気づくだろう、と言う内容であった。

 さて、その事業仕分けに、筆者は顔を出してきた。それまでインターネットを通じて音声だけを拾っていた会場の様子を、じかに見てきた。

仕分け人の怒声、口ごもる役人

 筆者が出かけたのは11月24日火曜日の、ワーキンググループ2の外務省と、同3の防衛省のセッションである。
 
 防衛省のセッションでは陸上自衛隊の広報センターの集客力がディズニーランドと比較され、「入場料を取ってはどうか」「入場料を払ってでもリピーターになってもらう努力を」と矢継ぎ早に仕分け人がたたみかけた。防衛省側は反論できずに口ごもった。PKOセンターの設立の是非では、長島政務官が仕分け人側に立ち、「新施設より、古い施設の建替を」と、陸上自衛隊の要求を抑え込んだ。

 外務省の事業仕分けの多くはODA、特に無償資金協力とJICA運営費交付金についてであった。その日に公開した筆者の記事は、仕分け人の方々も答弁する役所の人たちも目にしていなかったのだろう、一切「勘定区分」への言及はなかった。円借款が多大な利益を生んでいることへの言及もなかった。

 政務官が臨席して、仕分け人と並んで、JICAの担当者に質問(詰問)していた。答弁する担当者は、JICA職員ではなく、外務省出向者(天下り)である。前日から真のJICA職員から外務省出向者への「振り付け」が行われたと、筆者は内々に聞いていた。仕分け人は、まず、そこを指摘すべきだろう。

 各セッションの初めに行われるJICAの担当者の説明は、「高い稼働率を誇る施設です」と華々しく打ち上げた。ところが、質問時間に入ると、「荷物を置いたまま他所へ視察にいっている期間があるのに、利用日数が長いというのはおかしい」などと、細かい点をつかれて声がしぼみがちになるというようなことが続いた。

 会場の聴衆を見ると、メディアのほかは定年退職後の方々が多いが、関係者と見られる役人風情の顔もある。市民たちは、役人がやり込められると、口元をほころばせ、うなずいたり、ぼそりと反論めいた一言二言をつぶやいてみたり、舌打ちをしたりと、溜飲を下げている様子が見て取れた。「ショー」という単語が浮かぶ雰囲気である。

 例えば、こんな場面があった。「ビジネスクラスの使用について、大卒18年、高卒22年となっているが、あなたのところは、学歴で差別するのか!」と怒鳴る人がいた。それに対して「単に、年齢で区分しているんですが…」と答えるJICAの担当者を、さらに怒鳴りあげていた。この仕分けの問題は、仕分け人が間違った認識を持ってしまい、勘違いして質問した場合、誰も修正できないことである。

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