• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

新型インフルエンザ特需で潤う企業

欧州製薬大手のワクチン事業、急速な伸び

  • BusinessWeek

バックナンバー

2009年12月1日(火)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

Kerry Capell (BusinessWeek誌ロンドン支局シニアライター)
米国時間2009年11月24日更新 「How Big Pharma Profits from Swine Flu

 11月24日、スイスの製薬大手ノバルティス(NVS)は、新型インフルエンザ用ワクチンを細胞培養で大量生産できる米国初の工場を開設。今後、米国の新型インフルエンザ対策を後押しすることになった。

 ノバルティスが米政府から4億8700万ドル(約420億円)の資金援助を受け、米ノースカロライナ州ホーリースプリングスに設立したこの新工場は、過去半世紀にわたりワクチン製造技術の中心だった鶏卵培養から、最新バイオ技術である細胞培養への技術的な転換を象徴する存在だ。

 ノバルティスのダニエル・バセラ会長兼CEO(最高経営責任者)は、「この新技術により、ワクチン生産の信頼性と生産性が向上し、従来の鶏卵培養法からの大きな飛躍が期待できる」と語る。

 鶏卵培養法に替わる新たな細胞培養法でワクチン製造を行っているワクチンメーカーは2社あり、ノバルティスはそのうちの1社だ。新工場では、鶏卵ではなく、犬の腎臓細胞を使ってインフルエンザワクチンを製造し、鶏卵培養では3~6カ月かかるワクチン製造期間を約1カ月短縮できる。

 ノバルティスによれば、新工場は予防接種5000万回分の季節性インフルエンザ用ワクチンのほか、世界的大流行(パンデミック)の宣言から半年以内に、1億5000万回分のパンデミックワクチンを製造できる。とはいえ、同工場が細胞培養法を用いてワクチンの製造を開始できるのは、早くても2011年になる見通しだ。

アジュバント(免疫増強剤)添加の新型インフルワクチン

 それでも、ワクチンの生産能力が増強されることは、米国にとって朗報だ。米国では現在、豚由来のH1N1型の新型インフルエンザ用ワクチンが不足しており、より信頼できる新たなワクチン製造技術の必要性が指摘されていた。これまで予防接種5000万回分の新型インフルエンザワクチンが供給されているものの、この分量では、米疾病対策センター(CDC)が予防接種を奨励する米国民1億6000万人の約3分の1にしかワクチンが行き渡らない。

 大きな問題の1つに、米食品医薬品局(FDA)が依然として、人体の免疫力を増強するアジュバント(免疫増強剤)を添加したワクチンを承認していない点がある。これに対し、欧州の医薬品認可機関はアジュバント添加ワクチンを承認しており、ノバルティスは既に独マールブルクの工場で、製造認可を受けたアジュバントを添加して、細胞培養による季節性インフルワクチンとH1N1型の新型インフルワクチンの製造を開始している。

 ノバルティスの新技術を用いた季節性インフルワクチンは、欧州と日本で承認されており、新型インフルワクチンも最近ドイツとスイスで認可を得た。同社のバセラ会長は、臨床試験時のデータから判断して、アジュバント添加により、ワクチン供給量を2倍、場合によっては4倍にまで増やせる可能性もあると述べている。

 同会長は、「アジュバント添加の細胞培養ワクチンは、既に約4500万回分の接種が問題なく行われており、米国外では安全性ははっきり確かめられている」と語り、細胞培養ワクチンはいずれ米国でも承認されると自信を示す。

コメント0

「Bloomberg Businessweek」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック