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それは企業に頼って生きるより危険なのか?

成功の絶頂でキャリアを手放せるかどうかが人生を分ける

  • フィリップ・デルヴス・ブロートン,関谷 英里子

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2009年12月2日(水)

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 近年、米国経済は平均して3000万人の雇用を生みだし、3000万人の雇用を消し去った――。

 米国のビジネス・グル、マイケル・ポーターは、常にダイナミックな動きを見せる米国経済を語る際に、この例を好んで使う。米国は柔軟な労働市場があるということの1つの証明である。つまり、企業は変化に素早く対応できるということだ。

 しかし一方で、毎年3000万の人々が、職を失ったり、転職したり、あるいは引越しをしたりしているのだ。子供たちを転校させなければいけない、職に就くために新しいスキルを学ばなければいけないといった、苦痛を伴う時期を味わっている人が多いことをも表している。

 より速いスピードで世の中が動く中、国や文化にとって一体何が重要なのかという問題を突きつけられているようだ。どのような代償を払っても、常に成長し続け、富を創り上げることが大切なのだろうか。また、安定性や秩序を保ったまま、伝統を守り続けることはできるのだろうか。

 この問題はなにも政府や企業だけに向けられたものではない。個人一人ひとりにかかわることなのだ。経済的な報酬と引き換えに、家族や友人と過ごす時間を奪われ、終わることのない労働時間や出張を強いられる世界で、どのようにしたら、個人の価値観を保ちながら、充実した人生を送ることができるのだろうか。

自らを再定義する時期に来た日本

 米国に住む英国人として、私は大西洋の両側では異なる考え方があることを理解しているつもりである。欧州の人は米国人のことを、カネを持っているだけの金持ちを崇め、貧乏人をないがしろにする欲深いワーカホリックだと思っている。

 また、米国人は欧州人を、富を創造することよりも富の配分に気を使う、怠慢で、高い税金を取る社会主義者だと思っている。

 私がパリに住んでいたころ、硬直した官僚制度を嘆く中小企業のオーナーたちによく出くわした。フランスが週35時間労働制を導入した時、多くの中小企業は、新たに従業員を雇うほど経済的余裕がなかったため、週に1日あるいは2日は休業しなくてはならなくなった。ここ米国では、中小企業にはもっと自由があるといえるかもしれないが、その分、競争は厳しい。

 まさに歴史の転換点にある日本では、個人は自分の人生のあり方について、何を基準に選択するのだろうか。何十年と続いてきた社会的な価値観は揺らぐばかりだ。もはや終身雇用を信じる日本人はいないだろう。日本よりも中国の方がアジア経済の雄だと言われるようにもなるだろう。

 世界中のほかの国々と同様、日本は自らを再定義する時期に来ている。自分たちは何に力を注ぐのか。日本の強みとは何なのか。そして日本は何を表す国家となるのか。これだけの時代の変化を受け入れるのは、恐ろしいことで、相当な苦しみを伴うはずだ。

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