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もう元には戻らない郵政民営化

亀井大臣よ、「地方重視」ではなく「地域主権」なのでは?

  • 吉田鈴香

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2009年12月9日(水)

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 第173臨時国会の最終日の12月4日、日本郵政グループの株式凍結法が参議院本会議で可決した。与党3党に加え、共産党も賛成。自民党は採決欠席、公明党とみんなの党は反対であった。

 これで、日本郵政グループの組織体制の再編案が出来上がるまでは、グループ各社の株式売却を凍結することになった。現政権は、亀井静香郵政・金融担当大臣の提案によるモラトリアム法案も成立させており、日本の金融政策は、世界の潮流とは全く反対の、国営、反市場主義へと大きく転換することになった。

 民営化によって、国民の巨大な資産である郵便貯金と簡保が市場によるガバナンスで活かされる時代がようやく来たかと思いきや、民主党政権になってかえって後退したことになる。

郵政“再国営化”の論点

 郵政株凍結法が可決される前、11月26日午後、筆者は「みんなの党」主催の勉強会に顔を出した。元大蔵次官斎藤次郎氏が社長に就任する11月20日まで、郵便事業会社で社外取締役も務めていた東洋大学教授松原聡氏の講演を聞くためである。同党は郵政民営化を積極促進する方針を採っており、所属国会議員の柿沢未途氏が、勉強会はメディアにもオープンであるとTwitterで発信していたため、急遽参加させてもらった。

 松原教授の講演のポイントは、下記のことであった。

1. 郵貯、簡保は2007年10月商法会社としてすでに発足している。
2. 現在、郵便局会社の手数料の8割は金融2社(郵貯、簡保)がもたらしている。郵政民営化反対派は、2017年9月末に完全民営化終了後、金融2社が郵政ネットワークから離脱すること。それによって、郵便局ネットワークが維持不能になることを危惧。
3. 郵貯・簡保の再国営化を決めた10月20日閣議決定の中でも、「郵貯・簡保の基本的サービスについてユニバーサルサービスを法的に担保できる措置を講ずる」が、ポイント。
4. 現日本郵政の利益のほとんどは、国債利回りと預金金利との差益によるもの。ビジネスモデルにはならない。年間1兆円近く必要の維持管理費は賄えず、早晩破綻する。
5. 社会保険庁の年金業務やワンストップサービスを受託して赤字構造を埋めると計画しているが、それでは賄えない。
6. 法律で縛らずとも金融2社はほかの事業から離脱はしないだろう。支社支店はすでに全国に1000あり、ユニバーサル化できている。
7. 斎藤次郎社長就任は、郵政再国営化の実践にかなっている人事。
8. 再国営化のためには今後180本程度の法律が必要

 上記のうち、2、3、4は「Voice」12月号で高橋洋一氏も書いている。

 与党が郵政再国営化の論拠としてあげているのが、3の「ユニバーサルサービス」である。ユニバーサルサービスとは、全国一律、どこでも同じサービスを受けられるという意味である。これを確保するには“市場原理主義”を排除せねばならぬのだそうだ。

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