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水素貯蔵に新技術、燃料電池革命が起こるか?

次世代の燃料源として再び水素に注目

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2009年12月17日(木)

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Neal Sandler (BusinessWeek誌、エルサレム支局特派員)
米国時間2009年12月11日更新 「A Breakthrough for Hydrogen Storage?

 2005年、イスラエルの起業家モシェ・シュテルン氏(現在62歳)は、ロシアの高名な科学者エフゲニー・ベリホフ氏から、水素を安全に貯蔵する画期的な技術の話を初めて聞いた。当時、シュテルン氏は代替エネルギー技術について詳しくなかったが、それから4年後の現在では、水素貯蔵の技術に精通し、この技術の熱烈な信奉者となっている。同氏は、ロシア発のこの新技術によって、研究機関や産業界大手が、環境に配慮した代替エネルギーとして水素を活用する道が開けると確信している。

 そして今、外部の専門機関の後ろ盾を得て、シュテルン氏の確信は一層強まった。ドイツ最高水準の専門研究機関、連邦材料試験研究所(BAM)が、シュテルン氏創業のスイスの新興テクノロジー会社C.Enが開発した水素貯蔵技術の安全性にお墨付きを与えたのだ。水素は爆発の危険性が高く、安全性の問題は長年、水素貯蔵技術の商用化を阻む重大な障害となっていた。今回のBAMのお墨付きは、専門家による認証として大きな価値がある。

 BAMは、毛管アレイと呼ばれる、強度が高く、薄いガラス管の束に水素を圧縮保存するC.Enの水素貯蔵技術を2年近くかけて検証し、11月25日にその評価結果を発表した。

 BAMの評価作業班を指揮したカイ・ホルタペルズ氏は、「軽量で安全なこの貯蔵技術は、幅広い産業で大きな商業的成果が期待できる」と称賛している。

 しかも今、世界各国の代表や科学者、指導者が、デンマークのコペンハーゲンで開催の第15回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP15)に参加し、二酸化炭素(CO2)排出削減策や環境対応技術支援策を討議しているだけに、今回のBAMによる認証はまさに絶好のタイミングだと言える。

電子機器に水素電池を搭載

 この毛管アレイ技術は元々、ベリホフ氏率いるロシアのクルチャトフ研究所(モスクワ)の研究チームが旧ソ連の宇宙計画用に開発したものだ。シュテルン氏は、自社のシステムを電子機器業界に応用することで、ノートパソコンや携帯電話などの携帯情報機器用に、従来の充電池に代わる電池を開発できると考えている。シュテルン氏とC.Enの技術責任者ダン・エリエゼル氏は、一部企業と既に契約交渉を始めている。「当社は企業に個別ライセンス契約でこの技術を供与する計画で、最初の契約合意は2010年を見込んでいる」(シュテルン氏)。

 自動車業界や航空宇宙業界では、さらに大きな商機も期待できる。先進諸国では何年も前から、環境対策や輸入原油依存回避の手段として、水素燃料の燃料電池車の実用化が検討されてきた。ここ数年、独自動車大手BMW(BMW:GR)やホンダ(HMC)は、水素燃料の燃料電池車の開発に巨額の投資を行ってきた。

 だが、水素燃料の実用化には、爆発の危険性がある水素の貯蔵容器を小型化するという課題が常につきまとう。C.Enは、水素漏れを防げる毛管アレイ技術により、この課題を克服したと主張している。

 エリエゼル氏は、「水素貯蔵で現在主流の金属製の貯蔵容器と比べ、容量は3倍で、重量はわずか3分の1、コストもはるかに安い」と語る。

コメント1件コメント/レビュー

水素は、製鉄所などで大量に発生し、捨てられているとか。ぜひ、将来のクリーンエネルギーの代表格として活用が進むことを祈っています。もしかしたらこの分野をリードする国が世界をリードすることになるかも。(2009/12/21)

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水素は、製鉄所などで大量に発生し、捨てられているとか。ぜひ、将来のクリーンエネルギーの代表格として活用が進むことを祈っています。もしかしたらこの分野をリードする国が世界をリードすることになるかも。(2009/12/21)

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