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この国に「あしながおじさん」はいないのか?

官製「中国慈善ランキング」と好対照、心暖まる庶民の草の根献金

2009年12月25日(金)

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 何事にもランク付けをすることが好きな中国には「慈善ランキング」というものがある。慈善を行った金額で順位をつけた番付である。「慈善ランキング」と称するものは複数存在するが、その中で最も有名なのが「中国慈善ランキング」だ。

 2009年4月24日、北京で最高の格式を誇る迎賓館である“釣魚台国賓館”で「2009年中国慈善ランキング」の受賞式典が挙行された。式典では「2009年中国慈善ランキング」が発表され、2008年の年間を通じて中国国内の慈善に貢献した上位ランキングの企業と個人が表彰を受けた。

寄贈された現金・物品は年間1兆5000億円

 この「中国慈善ランキング」は、“中国社会工作協会”が主催し、“民政部(日本の総務省に相当)”、“中華全国総工会(中国の官製労働組合)”、“共青団中央(中国共産主義青年団中央委員会)”など5つの組織が指導し、“公益時報”という新聞社が集計・発表を行い、“中国紅十字総会(中国赤十字総会)”および中国国内の各種“基金会(ファンド)”が支援しているものである。

 「中国慈善ランキング」の発表が始まったのは2004年であり、その後毎年1回ランキングの発表が行われており、今年の「2009年中国慈善ランキング」はその第6回目であった。

 当日発表されたデータによれば、2008年に年間を通じて慈善として寄贈された現金・物品の総額は1070億元(約1兆5000億円)に達し、過去最高を記録した。

 2008年には1月末から2月初旬にかけて南部地域で大規模な雪害が発生したし、5月12日には四川大地震が発生した。これら被災地の救援・支援のための義捐金や救援物資が大量に提供されたことも2008年の寄贈総額を過去最高とすることに大きく貢献した。

 一方、2009年3月時点における支出額は827億元(1兆1580億円)で、支出率は77%、これによる受益者数は延べ4766万人に達したという。

個人の寄贈額最高は38.4億円

 2004年に始まった「中国慈善ランキング」の寄贈総額は、2006年には100億元(約1400億円)を突破。2007年には300億元(約4200億円)を超え、2008年には1000億元(約1兆4000億円)を上回った。2008年の総額は2007年の3.5倍に達し、GDPに占める割合は0.356%に達した。

 ちなみに、100万元(約1400万円)以上の寄贈を行った企業の数は、2006年が222社、2007年が325社、2008年が900社であり、しかも2008年には寄贈額が500万元(約7000万円)以上の企業は500社近くに及んだ。

 こうした寄贈企業数の増大傾向から考えると、たとえ2つの大災害がなかったとしても、2008年の寄贈総額が500億元(約7000億円)以上に達したであろうことは想像に難くない。

 近年の寄贈総額の飛躍的な伸びは、中国で「社会貢献」の意識が急速に高まってきていることを示しており、「企業の社会的責任(CSR:Corporate Social Responsibility)」や個人の慈善行為が社会の共通認識として定着しつつあることを表しているように思われる。

 ところで、発表された「2009年中国慈善ランキング」の概要は次の通りである。

コメント3

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「この国に「あしながおじさん」はいないのか?」の著者

北村 豊

北村 豊(きたむら・ゆたか)

中国鑑測家

住友商事入社後アブダビ、ドバイ、北京、広州の駐在を経て、住友商事総合研究所で中国専任シニアアナリストとして活躍。2012年に住友商事を退職後、2013年からフリーランサーの中国研究者として中国鑑測家を名乗る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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