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家庭菜園ブームは米国経済復活の瑞兆

“スーパー・アントレプレナー”へと進化する起業家

  • フィリップ・デルヴス・ブロートン,関谷 英里子

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2010年1月6日(水)

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 先月、私の地元の新聞に2009年を振り返る特集が組まれ、フェンス施工業者のドン・バンクスが紹介されていた。彼は30年間コネチカット州全域にわたって、小さな庭のフェンスから、馬場のフェンス、巨大な農場の周囲を取り巻く長く曲がりくねったフェンスに至るまで、いろいろなフェンスを作ってきた。

 新聞によると、彼はここ1年、今までになかったほど多くの家庭菜園用フェンスの注文を受けたという。この地域で家庭菜園用フェンスと言えば、鹿をよけるのに十分な高さがあり、モグラやウッドチャックから守るのに十分なくらい地中深く埋めたもののことだ。

 バンクスは言っていなかったが、米国で急激な勢いで家庭菜園が生まれているのにはいくつかの理由がある。それらは米国や世界を覆う陰鬱な空に差し込む一筋の光明のようなものかもしれない。

日常生活に潜むリスクを回避したいという願望の現れ

 第一に、我々の食料生産システムへの反感が増していることだ。ここ数年、農業の大量生産システムに対する批判が、本や映画といった形で次々と出された。これらを読んだり見たりして農場や食肉処理場で何が起きているかを知ってしまうと、米国の鶏肉やステーキをまた食べたいとは思わないだろう。

 このことと環境への懸念の増大が、偶然にも重なった。二酸化炭素を吐き出す飛行機や列車やトラックで何千マイルも運ばれた食料でなく、地元で生産された食料を食べたいと思う人が非常に増えている。さらに、いろいろな意味で健康でクリーンでありたいと願う傾向が強まり、防腐剤や殺虫剤がたくさん入ったものを人々は口にしなくなっている。

 家庭菜園の増加をもたらしたもう一つの理由は、多少奇妙に聞こえるかもしれないが、いろいろなものを自分の家の近くに置きたいという願望が米国人の間に広がっていることだ。過去2年の出来事から我々が学んだように、他人に対して過度に身をさらすことは危険だと誰もが気がついたのだ。

 お金を貸してくれるからと言って、銀行から借りられるだけ借りてしまうことや、世界を回るサプライチェーンの中に組み込まれた仕事に安住して向上心を失うこと。また、仕事をばっさり切り捨てる雇用者にしがみつこうとすることや、借金に借金を重ねる政府に頼りきること。日常にはこういったリスクが潜んでいる。うっかりしていると、知らないうちに過度にリスクを背負い、そのことに気づかないまま生活を送ってしまうことになるのだ。

 自分で資源を創り出すことが、今広く注目されているのである。自給自足に近いニュアンスだ。たとえば屋根の上に太陽電池パネルを取り付けて自家発電することや、井戸からきれいな水を汲みあげること、通貨が急落した時のため、ポートフォリオに金(ゴールド)を入れておくこと、そして自分の土地で野菜を育てることといったことを指す。

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