Douglas MacMillan (BusinessWeek誌スタッフライター、ニューヨーク)
米国時間2010年1月11日更新 「E-Readers Everywhere: The Inevitable Shakeout」
米ニュージャージー州フェアローン在住でマーケティング関連の仕事をしているジョニー・マッカーさん(26歳)は、電子ブックリーダーの購入を検討している。だが、米ラスベガスで10日閉幕した世界最大の家電見本市「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)」に出展された多数の新機種をはじめ、ここ数カ月間に発表された20数機種に上る新しい端末は選択肢に入れていない。
マッカーさんが注目している端末機器メーカーは2社のみ。しかも、そのうちの1社はまだ電子ブックリーダーの発表すらしていない。「電子書籍のコンテンツは極力簡単に購入できるようにしたい。その要求を満たせるのは、米電子機器大手アップル(AAPL)と米インターネット通販大手アマゾン・ドット・コム(AMZN)だけ」とマッカーさんは言う。
米IT(情報技術)市場調査大手フォレスター・リサーチ(FORR)の予想では、今年、電子ブックリーダーの市場規模は昨年の2倍の600万台に達する見通しだという。だが、多くの新規参入企業にとって、混戦模様の市場で台頭するのは容易ではない。
フォレスターのアナリスト、ジェームズ・マクイビー氏は、「(CESで)発表された電子ブックリーダーの半分は、1年後には姿を消しているだろう」と語る。
CESで発表された新型の電子ブックリーダーには、ニッチ分野を狙った製品もある。例えば、英電子ディスプレー機器ベンチャー、プラスチック・ロジックが発表したビジネス利用者向け電子ブックリーダー「QUE(キュー)」もその1つ。そのほか、米電子書籍ベンチャー、スプリング・デザイン(本社:カリフォルニア州フレモント)が発表した2画面方式の「Alex(アレックス)」のように、斬新な技術を売りにした端末もある。
新参企業が挑戦する相手は、2005年に電子ブックリーダーを世に出した業界の草分け的存在のソニー(SNE)と、人気電子ブックリーダー「Kindle(キンドル)」を発売して2年余りになるアマゾンの2強だ。フォレスターの予想では、2010年のキンドルの販売台数は300万台、ソニーのリーダーの販売台数は150〜200万台に達する見通しだ。
だが、この2強といえども、今年はシェアを失う恐れがある。多くのアナリストは、アップルが電子書籍閲覧機能を持つタブレット型パソコンを発売すると予想している。フォレスターのマクイビー氏は、「現在の市場では、目的や機能に合わせて機器を使い分けるという考え方はもう古い」と指摘する。キンドルのような専用端末は、アップルの多機能機器を好む顧客には見向きもされなくなるかもしれない。
潜在的な顧客ニーズに応える新端末?
新参企業は特定の顧客に特化することで、成功する可能性もある。例えば、CESで電子ブックリーダー「eDGe(エッジ)」を発表した米電子機器ベンチャー、アントラージュ・システムズの場合、学校教材の出版社が数冊の書籍をエッジ用のフォーマットで提供する予定だという。
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