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全身透視しても、テロ抑止は困難

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2010年1月19日(火)

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昨年12月クリスマス当日の米機爆破テロ未遂事件に世界は震撼した。犯人が下着に爆発物を隠していたため、全身透視スキャナーに期待が集まる。だが、プライバシー問題や、そもそもテロ抑止にならないとの見方もある。

 空港で飛行機に搭乗する際の検査は既に悲惨なほど煩わしいが、今後はさらに面倒になりそうだ。昨年12月25日の米機爆破テロ未遂事件を受け、各国で高度な全身透視スキャナーを導入する動きが高まっているからだ。だが、この装置導入で世界の航空システムが格段に安全になるわけではない。

 航空業界専門のコンサルティング会社ボイド・グループ・インターナショナルのマイケル・ボイド社長は、「(全身透視スキャナーの導入は)対症療法に過ぎない。実際に起きたテロ攻撃に対して、後追いで対策を講じているだけで、事前にテロの脅威を予測し、防衛するものにはなっていない」と話す。

 米国と英国、オランダは全身透視スキャナーの増強計画を既に推進中だ。現在19の空港に40台を導入した米運輸保安局(TSA)は、2500万ドルで 150台を購入済みだが、さらに300台購入する予定である。この装置は電波や低レベルのX線で乗客の体をスキャンして詳細な画像にし、衣類の下に隠した武器や爆発物を探知する。

「裸の身体検査」同然

 だが、これは保安対策強化の始まりに過ぎない。ジョセフ・リーバーマン上院議員(*1)とアーレン・スペクター上院議員(*2)は、全身透視スキャナーの使用推進を支持している。リーバーマン議員は1月末にも空港保安対策に関する上院聴聞会を開いて、乗客への全身透視スキャナー導入の重要性を訴える予定だ。バラク・オバマ大統領も1月5日、速やかな保安対策強化を約束した。

 「裸の身体検査も同然」として全身透視スキャナーに反対してきたジェイソン・チェイフィッツ下院議員(*3)ですら、クリスマスのテロ未遂事件以降、反対派は消えたと話す。「保安対策に甘いと思われたい者はいない」。

 全身透視スキャナーで、一部のテロ攻撃は抑止できるだろう。この装置は、プラスチック製の武器やテロ未遂事件の犯人ウマル・ファルーク・アブドゥルムタラブ容疑者が下着の中に隠し持っていたような化学爆薬を探知できる。だが、密度が低い粉末や液体、あるいは体内に隠した物は必ずしも探知できるわけではないとの批判もある。

 ボイド氏は、スキャナーを増やせば、テロリストに新たな攻撃方法を編み出す動機を与えかねないと懸念する。しかも、テロリストの次の動きを読むために使うべき数億ドルがこの装置に使われることになる。同氏は「テロは止められない」もので、できる限り効果的に「抑止するしかない」と言う。

*1=無所属、コネティカット州選出
*2=民主党、ペンシルベニア州選出
*3=共和党、ユタ州選出

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