Cliff Edwards (BusinessWeek誌、サンフランシスコ支局特派員)
Aaron Ricadela (BusinessWeek誌記者、サンフランシスコ)
米国時間2010年1月13日更新 「HP, Microsoft Team Up to Tackle the Cloud」
企業のIT(情報技術)投資の復調の波に乗ろうと、コンピューター業界の最大手2社が、クラウドコンピューティングの分野で新たな提携に乗り出した。クラウドコンピューティングとは、ソフトウエアの利用やコンピューター処理を手元のマシン上で行うのではなく、インターネット経由でサービスとして利用するという形態で、各社からの引き合いも多い有望な分野だ。
米ヒューレット・パッカード(HP、HPQ)と米マイクロソフト(MSFT)は1月13日、3年間で2億5000万ドル(約227億円)を投じ、研究開発で協業を進め、サーバー、記憶装置、ソフトウエア、ネットワーク機器を組み合わせたパッケージ製品を提供すると発表した。
HPのマーク・ハードCEO(最高経営責任者)は電話会見で、「業界最大手の2社が手を取り合って、大きな成果を生み出していく」と述べた。
米大手投資銀行メリルリンチの予測によると、2011年にはクラウドコンピューティングの市場規模は1600億ドル(約14兆5000億円)に達する見込みで、その約6割にあたる950億ドル(約8兆6000億円)が企業向け市場だという。
ハードCEOと共に電話会見に臨んだマイクロソフトのスティーブ・バルマーCEOは、「今回の提携の背景にはクラウド市場の旺盛な伸びがある」と述べた。クラウド市場には、企業向け以外にも電子メールサービスや娯楽サービスなどの消費者向けアプリケーションがあり、米グーグル(GOOG)、米ヤフー(YHOO)、米アップル(AAPL)などが提供している。
HPのほか、米デル(DELL)や米IBM(IBM)をはじめとするコンピューター各社は、利幅の低下やパソコン販売の伸び悩みを補うため、付加価値の高いサービスの強化に乗り出している。米市場調査会社IDCの調べによると、世界全体のIT投資は、2009年の下落から2010年には上昇に転じ、3.2%増の1兆5000億ドル(約136兆円)となる見通しだ。
クラウドで各社が激突
マイクロソフトの基本ソフト「Windows(ウィンドウズ)」は、市販のコンピューターで90%以上のシェアを誇る。だが、クラウドサービスのほとんどはデータセンターのマシンで動くため、同社はこうしたマシンでの自社ソフトウエアの利用増加を目指している。
こうした動きに競合するのが、米オラクル(ORCL)や米仮想化ソフト大手ヴイエムウェア(VMW)の製品、あるいはオープンソースの「Linux(リナックス)」系基本ソフトなどだ。
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