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寒波の中国を襲う天然ガス不足

パイプラインはフル稼働も、スタンドに長蛇の列

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2010年1月22日(金)

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气荒再襲

経済観察報記者 厳凱

「このところ天然ガスの補充は難しくなる一方だ。早く何とかして欲しい」。そうこぼすのは、安徽省六安市のタクシードライバーの李翰だ。彼が列に並んでから2時間余りが過ぎたというのに、目の前にはまだ40~50台のタクシーがいる。六安市のガススタンドの前では、毎日数百台のタクシーが李翰と同じようにじっと順番を待っている。

 天然ガス不足に見舞われているのは安徽省だけではない。それは全国に広がりつつある。

 一介のタクシードライバーである李翰には知るよしもないが、安徽省に天然ガスを供給しているパイプライン「西気東輸1号線*」は、実は輸送力が既に限界に達しているのだ。「現在のような需給逼迫は春節(中国の旧正月)明けまで続きそうだ」と、中国石油タリム油田公司の営業部門の幹部は話す。「短期的な解決策は、ガスの供給価格を上げて需要を減らすしかない」と、中国石油のパイプライン専門家は言う。

*「西気東輸」は、中国の西部内陸部で産出される天然ガス(気)を、経済が発達した東部沿海部にパイプラインで輸送する国家プロジェクト。

化学肥料工場などが操業を停止

 これは李翰にとって死活問題である。「ここ数日は天気がよくて、本来なら稼ぎ時だったのに、燃料を補充できないとは思わなかった。ずっとひいきにしていたガススタンドも、タクシー向けの販売を停止してしまった」。

 六安市の都市ガス供給会社の新奥ガスによれば、同社はタクシー向けガススタンドを既に2カ所閉鎖し、営業しているのは1カ所だけだという。

 同市の1日当たりの天然ガス需要は約7万立方メートル。これに対し、供給能力は同約3万立方メートルしかない。六安市で見られるような天然ガス不足は、全国の多数の都市で起きている。河南省の省都の鄭州市では、寒波による低温が続いたため、1日当たりの天然ガス消費量が245万立方メートルに急増。毎日35万立方メートル前後が不足している状況だ。

 天然ガス不足は首都・北京にも迫りつつある。北京市のガス会社のデータによれば、1月4日の天然ガス消費量は5300万立方メートルに達し、前年同日比で886万立方メートルも増加した。

 家庭向けのガス供給が優先されているため、工業用天然ガスの大口需要家はさらに厳しい事態に直面している。例えば天然ガスを原料として大量に使う化学肥料業界では、滄州大化、建峰化工、赤天化、濾天化などの大手企業が多かれ少なかれ供給制限を受け、一部の工場は操業を停止している。

 天然ガスの生産者である中国石油も、家庭向け供給を優先するためにグループ傘下の新疆油田発電所、寧夏大化、蘭州石化、長慶油田メタノール工場などの操業を停止している。これにより、北京の家庭消費量の1日分近くに相当する280万立方メートルを節約できるという。

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