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“サンドイッチ”の恐怖に鍛えられた

国家存亡の危機で身に付けた3つの力

2010年1月29日(金)

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 連載の第4回では、韓国産業資源部の元次官で大韓貿易投資振興公社(KOTRA)のチョ・ファンイク社長に、韓国企業の競争力と政府の役割を聞いた。

(聞き手は山崎良兵=日経ビジネス記者)

 ──世界的な経済危機から韓国が真っ先に立ち直りつつある現状をどう見ていますか。

 チョ・ファンイク 危機対応という意味で、韓国は学習能力の高い国だと思っています。リーマンショック後の経済低迷を短期間で克服しつつあるのは、韓国の国民に3つの特徴があったからだと考えています。

 環境が激変しても素早く適応する「変化対応力」、厳しい時にみんなが協力する「団結力」、同じミスを繰り返さない「学ぶ力」です。

同じ過ちを繰り返さない

チョ・ファンイク氏
国立ソウル大学卒、米ニューヨーク大学MBA(経営学修士)、漢陽大学で経営学の博士号を取得。韓国通商産業部産業政策局長、産業資源部次官、韓国輸出保険公社社長を経て、2008年から大韓貿易投資振興公社(KOTRA)社長。韓国の産業、貿易に関する政策に詳しい
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 1997年の通貨危機後に韓国は、後から考えてみれば手痛い失策を犯しました。多くの企業が、短期的に収益を上げられないからと研究所を閉鎖し、エンジニアや研究者を大量に解雇したことです。その結果、韓国メーカーの潜在的な競争力が著しく低下しました。

 しかし今回の危機では、グローバル企業は研究開発分野の人材を解雇しませんでした。今後、韓国企業が競争力を高める力になるはずです。

 逆境に立ちすくむのではなく、厳しい時こそチャンスだと考えて迅速に動いている企業が多い。世界で攻撃的なマーケティングを加速させています。その結果、いろいろな分野で韓国企業の製品の世界シェアが高まっている。

 さらに政府、企業、国民が一致団結して危機を乗り越えようという機運が生まれている。これは通貨危機以降に発揮されるようになった、韓国の新しい競争力だと思います。

日中に押しつぶされる危機感がバネに

 ── 危機を逆に踏み台にして、韓国は躍進しようとしているように見えます。

 韓国では90年代から繰り返し語られてきた「サンドイッチ論」という有名な理論があります。価格競争力に優れる中国と強い技術力を持つ日本。その2国に挟まれて韓国は押しつぶされるといった内容です。この危機感をバネに韓国は努力してきました。

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「“サンドイッチ”の恐怖に鍛えられた」の著者

山崎 良兵

山崎 良兵(やまざき・りょうへい)

日経ビジネス記者

日経ビジネス編集部、ニューヨーク支局、日本経済新聞証券部を経て、2013年1月から日経ビジネス編集部。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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