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“山寨都市”からの脱却目指す深セン

懲りないコピー業者、大企業は独自技術に活路

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2010年2月5日(金)

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深セン去山寨化

経済観察報記者 呉ウェイティン

深センの携帯電話メーカーにとって、2009年は波乱の1年だった。

 世界的な金融危機の打撃を受けた携帯メーカーは、昨年後半から再び活況を取り戻しつつあった。ところが、“山寨ケータイ*”が主力の深セン製の携帯は、12月に入ってインド、リビアなどの国々から厳しい締め出しを食らったのである。

*「山寨」はもともと「山の砦」を意味し、そこから転じて「山賊」、さらに転じて「出所不明のいかがわしいもの」の総称として使われている。大手メーカー製そっくりのコピー携帯の氾濫とともに、流行語として中国全土に広まった。

 中国初の経済特別区に指定されてから30年。深センは改革開放政策のトップランナーとして、数々の有名ハイテク企業を輩出してきた。しかし同時に、コピー商品を製造、販売する業者が全国で最も集中する「山寨都市」のレッテルをも貼られている。

山寨のメッカ「華強北」の熱気やまず

 「華強北の賑わいを見れば、誰も不況だなんて感じないさ」。華強広場の高層階で携帯電話の販売代理店を営む李震は、商売の先行きに自信を見せる。

 華強広場は“山寨市場”として有名な華強北地区の中心部にある。30階建てのビルが3棟あり、そのテナントは全部「山寨ケータイ」と「山寨パソコン」の業者だ。李震もその1人である。半年前に妻子とともに上海から深センに移り住み、この世界に足を踏み入れた。事務所の窓からは、路上を慌しく行き交う同業者や、道路の両側に軒を連ねる電子モールの様子がよく見える。

 全国的に有名な華強北は、「山寨都市」たる深センの縮図である。

 深センは香港に隣接し、他の都市に先駆けて香港や台湾の企業を誘致してきた。中でも電子機器の製造業者が多いのが特徴だ。このことが後に、深センが中国ばかりか世界有数の電子機器の供給拠点に飛躍する基礎になった。

 「例えばイヤホンを仕入れたいと言えば、100を超えるイヤホンメーカーが列を成してやってくる。希望する仕様で作ってくれるし、不具合の調整やアフターサービスも行き届いている」。そう話すのは深センの携帯メーカーの1社、科盛通信技術の総経理(社長に相当)を務める李楷彬だ。彼はかつて家電大手のTCLグループに勤務していたが、3年前に科盛に転じた。

 台湾の聯発科技が供給するチップセット*、数百もの設計業者、千社を超える組み立てメーカー、数え切れないほどの部品業者。その力により、深センは世界最大の山寨ケータイの生産拠点になった。

*携帯電話の通信機能をワンセットの半導体に組み込んだモジュール。これを買ってくれば特別な技術力がなくても携帯端末を組み立てられる。聯発科技はその草分けで「山寨の父」と呼ばれている。

 設計から生産までできる完璧な産業構造と高度に発達した流通システムがあるからこそ、山寨ケータイの極端に短い商品サイクルが成立するのだ。山寨ケータイ1機種当たりの企画から量産出荷までにかかる時間は遅くても3~4カ月、早ければ1~2カ月に過ぎない。仮にヒットすれば、メーカーは投下資金の数十倍のリターンを得られるという。

 2001~2006年にかけては、深センの携帯メーカーにとって濡れ手に粟の時代だった。夜中に新製品を生産し、翌朝テストする繰り返し。関係者は興奮状態で昼夜を問わず働き、徹夜の連続で目を真っ赤に腫らす者も少なくなかった。

 しかし2007年になると、深センの携帯メーカーは1500社余りに膨れ上がった。品質はメーカーによってばらつきが大きく、生産能力の過剰も深刻になってきた。

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