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米アマゾン、電子書籍の値上げ容認の影響

出版大手との対立回避を優先し、1冊9.99ドルの価格はどう動く?

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2010年2月9日(火)

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Douglas MacMillan (BusinessWeek誌スタッフライター、ニューヨーク)
米国時間2010年2月2日更新 「Amazon's E-Book Price Reversal: A Mixed Blessing

 米インターネット通販大手アマゾン・ドット・コム(AMZN、本社:シアトル)の電子ブックリーダー「Kindle(キンドル)」は、電子書籍をオンラインでダウンロードできる利便性や読みやすい表示画面、新刊ベストセラーが通常9.99ドル(約900円)で購入できる価格設定などで好評を博してきた。しかし今後、キンドルの利用者は、こうしたメリットのうち1つを失うことになりそうだ。

 アマゾンは1月31日、キンドル用電子書籍の価格を一部変更すると発表。キンドルストアに参加している主要出版社の1社、英マクミランの要求に応じ、同社がキンドルストアで販売する電子書籍の価格を自由に設定し、売上額の70%を受け取れるようにした。

 著作者団体の米作家協会が米ブルームバーグ・ニュースに語ったところによれば、マクミランはこれを受け、電子書籍の価格を最大50%値上げすると見られ、マクミラン以外の出版社も値上げに踏み切る可能性があるという。

 今回の価格変更で、出版各社は電子書籍の価格をこれまでよりも自由に設定できるようになり、アマゾンは、現在多くの電子書籍の販売で生じている赤字を削減できる可能性もある。一方、電子ブックリーダーの利用者は電子書籍の値上げで負担が増えることになり、電子書籍を1冊約10ドル(約900円)で買えると期待したキンドルの購入需要が落ち込む恐れがある。

 米証券会社ラザード・キャピタル・マーケッツのアナリスト、コリン・セバスチャン氏は、「消費者の視点から見れば、望ましい選択ではないが、電子書籍市場で現在の地位を保ちたいアマゾンは、出版社の求めに応じざるを得なかった」と指摘する。

 最終的には譲歩に応じたアマゾンだが、当初は、自由な価格決定権を求めるマクミランの要求を拒み、マクミランの紙媒体と電子媒体の書籍の販売を一時すべて中止した(資料)。2日間の販売中止の間、ブログ界から激しい批判を浴びたアマゾンは、態度を軟化。そして、アマゾンはサイト上に掲載した声明文で、想定されるマクミランの電子書籍の新価格に言及し、「ベストセラーの電子書籍を14.99ドル(約1400円)で販売するのが妥当かどうか、顧客の皆さまに判断を委ねるべきだと考えました」と述べた。

アップルのiPadが強力な対抗馬に

 この件について、マクミランの代表者に何度かコメントを要請したが、返答は得られなかった。アマゾンの広報担当者ドリュー・ハードナー氏は、ほかの出版社もマクミランと同様に、価格の引き上げを求めてくると思うかとの質問に対し、コメントを避けた。

 1月、米電子機器大手アップル(AAPL)が、電子ブックリーダーの機能も備える新型タブレット機「iPad(アイパッド)」を発表(BusinessWeekチャンネルの記事を参照:2010年2月2日「アップルの「iPad」、従来型パソコンの脅威に」)。電子書籍市場の競争激化は必至で、アマゾンは市場での価格支配力を失いつつある。

 英証券会社コリンズ・スチュワートのアナリスト、サンディープ・アガーワル氏によれば、アマゾンは電子書籍市場で勝ち残るための競争戦略の一環として、9.99ドルという価格を選んだのだという。アップルのiPadが近く発売されることになって、「出版各社は突如、きわめて魅力的な選択肢を手にした」(同氏)。

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