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独SAP新体制、課題山積の船出

失った顧客の信頼回復を図る

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2010年2月16日(火)

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Aaron Ricadela (BusinessWeek誌記者、サンフランシスコ)
米国時間2010年2月9日更新 「What SAP Needs After Apotheker

 1月末、企業向け統合業務ソフトウエア世界最大手の独SAP(SAP)は、4四半期連続の減収を発表。この発表の数時間後、SAPの執行役会メンバーのビル・マクダーモット氏がインタビューに応じた。同氏は、SAPが不況下で実施した値上げに対して、顧客から不満の声が上がっていることは認識しており、顧客の不満解消に取り組んでいると強調。「当社も顧客の声には耳を傾けている」と語った。

 マクダーモット氏は、2010年には業績が好転する兆しもあると主張。同社の顧客は2年間にわたる徹底した経費削減を経て、ソフトウエアを購入し始めているという。「各社のCEO(最高経営責任者)は、再び事業を拡大する必要に迫られている」(同氏)。

 マクダーモット氏のコメントは、SAPの業績改善に向けた処方箋となるかもしれない。SAPは2月7日、執行役会メンバーのジム・ハガマン・スナーベ氏とともに、マクダーモット氏を共同CEOに指名した(BusinessWeek.comの記事を参照:2010年2月8日「SAP CEO Apotheker Unexpectedly Leaves; Co-CEOs Named」)。

 長年SAP幹部だったレオ・アポテカー前CEOは、共同CEOから単独CEOになった後、9カ月足らずでSAPを去ることとなった。その背景には、SAPの長引く業績不振や、値上げに対する顧客の不満、同社にとって過去最多となる3000人の人員削減などがある。

 SAPの業績回復のため、前北米営業責任者のマクダーモット氏と、製品開発責任者のスナーベ氏の両共同CEOは、顧客企業の購買意欲をかきたてる製品を取り揃え、顧客の不満を解消し、競合する米オラクル(ORCL)に対抗する必要がある。オラクルは戦略的な企業買収で、SAPを上回る成果を上げているのだ。

 両共同CEOが優先すべき課題は、SAPの経営の軸足をコスト削減からイノベーションに移すことだ。SAPは自社の高度な業務ソフトウエアを改良して、インターネット経由で利用でき、新世代のモバイル機器にも対応するものに改める必要がある。

売り上げ低下と顧客の不満

 米IT(情報技術)市場調査大手フォレスター・リサーチ(FORR)のアナリスト、ポール・ハマーマン氏は、SAPは顧客の信頼を失い続けてきたと指摘する。「SAPは、技術サポート料金の値上げや、2007年に仏ビジネスオブジェクツ(BO)を買収して獲得したビジネスインテリジェンス(BI)ソフトウエア(企業が持つ経営情報を多角的に分析できる業務ソフト)の強引な売り込みで顧客の不興を買った」と同氏は指摘する。

 しかも、こうした強気の販売戦略は、企業がIT予算を削減しようとしている最中に行われた。ハマーマン氏は、「SAPは顧客から有り金をむしり取ろうとしていた。拝金主義が過ぎれば、必ずそのツケが回ってくる。SAPは顧客の信頼の喪失というツケを払うことになった」と語る。

 両共同CEOの前には、様々な課題が待ち受けている。顧客企業が不況下でコンピューターシステム関連経費を削減した影響で、ソフトウエアライセンスの売上高は昨年、前年比28%減となった。また、値上げに対する顧客の激しい反発に遭い、1月には、サポート料のさらなる値上げを伴う新サポートプランの導入計画の撤回を余儀なくされた。

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