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「香港のキャンディ・キャンディ」巡る遺産相続争い

波瀾万丈、女性大富豪の伝奇的な人生

2010年2月19日(金)

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 2010年2月2日、香港の“高等法院(高等裁判所)”は、香港の女性大富豪で、2007年4月3日に69歳で病死した、“華懋集団(チャイナケム・グループ)”主席の龔如心(日本語読み:きょう・じょしん、英語名:Nina Wang)の遺産相続を巡る争いに決着を付ける判決を下した。

華懋集団(チャイナケム・グループ)の元主席である故・龔如心氏© AP Images
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 それは、龔如心が2002年に慈善活動のために設立した“華懋慈善基金”を正式な相続人と認めて同基金を勝訴とし、龔如心と親密な関係にあったと主張する風水師で事業家の陳振聡を敗訴としたものであった。

 陳振聡は敗訴したことにより、遺産を相続できなくなったばかりか、勝訴した““華懋慈善基金”の訴訟費用を肩代わりして支払うことになるが、その金額は3000万香港ドル(約3億5000万円)ほどと言われている。

 これは双方が超一流の弁護士を数多く起用して2009年5月の裁判開始から判決に至るまで約9カ月に及ぶ法廷論争を展開したためで、双方はそれぞれ3000万香港ドルを訴訟費用に費やしたと言われているから、陳振聡は自分の訴訟費用も含めて合計6000万香港ドル(約7億円)を支払うことになる。

報道では「遺産は約1兆2000億円」

 陳振聡は現在50歳、既婚者で妻と3人の子供を持つ。陳振聡は不動産売買で財をなしたと言われており、趣味が高じた風水は「玄人はだし」の水準で、かつて風水の学校まで開設したことがあると言われ、龔如心との接点も風水師として相談に乗ったことが発端らしい。

 ところで、それほどの訴訟費用を支払ってまで争われた龔如心の遺産はいくらだったのか。具体的な数字は公表されていないが、それは何と1000億香港ドル(約1兆2000億円)もの巨額であると香港メディアは報じている。

 これだけ莫大な遺産を残した龔如心とは如何なる人物なのか。彼女は50歳を過ぎてから日本の漫画「キャンディ・キャンディ(中国語名:“小甜甜”)」の熱烈なファンとなり、自ら日常を「キャンディ・キャンディ」のコスプレで過ごし、年齢に不相応なおさげ髪とミニスカートの奇妙な服装で世間の注目を浴びた。

 そのオタク振りは、2001年に自らの伝奇的な一生を「キャンディ・キャンディ」の原画者であるいがらしゆみこ氏に漫画化してもらい、漫画本「小甜甜Nina Nina」(注)を出版したほどであった。このため龔如心には“小甜甜”という渾名(あだな)が付けられた。
(注)Ninaは上述した龔如心の英語名であるNina Wangから来ているが、Wang(王)は夫の王徳輝の姓であり、Ninaは自分の好きな英語の名前を選んで付けたもの。

身代金、27億円の後に90億円…

 では、その伝奇的な一生とはどのようなものであったのか。その概略は次の通りである。

「世界鑑測 北村豊の「中国・キタムラリポート」」のバックナンバー

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「「香港のキャンディ・キャンディ」巡る遺産相続争い」の著者

北村 豊

北村 豊(きたむら・ゆたか)

中国鑑測家

住友商事入社後アブダビ、ドバイ、北京、広州の駐在を経て、住友商事総合研究所で中国専任シニアアナリストとして活躍。2012年に住友商事を退職後、2013年からフリーランサーの中国研究者として中国鑑測家を名乗る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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