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米AOL、ネットニュース事業を強化

ウェブ分析ソフトウエアを駆使し、アクセス増・広告収入増を図る

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2010年3月2日(火)

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Douglas MacMillan (BusinessWeek誌スタッフライター、ニューヨーク)
米国時間2010年2月21日更新 「AOL Moves to Build Tech 'Newsroom of the Future'

 米ニューヨーク市マンハッタンの中心街にある米インターネットサービス大手AOL(AOL)本社の編集部には、ウェブサイトへのアクセス件数のデータが部屋中の壁に貼られている。このデータを見れば、AOLのサイトに掲載された各記事がどの程度の反響を集めたかが分かり、また、記事とともに掲載される広告を出している広告主も分かる。

 AOLでは、事業立て直しの中核と位置づけるネットニュース事業の拡充において、同社のマーティー・モー上級副社長が「未来の編集局」と呼ぶウェブ分析ソフトウエアを活用して、新たなニュース制作を行っている。

 1990年代、AOLはダイヤルアップのインターネット接続事業でIT(情報技術)業界の雄に躍り出たが、その後、ダイヤルアップ接続の需要は激減。AOLのティム・アームストロングCEO(最高経営責任者)は、独自のオンラインコンテンツと広告セールスでAOLを再び成長軌道に乗せようとしている(BusinessWeek.comの記事を参照:2009年12月3日「Can Tim Armstrong Save AOL?」)。

 今年3月でCEO就任1年となるアームストロング氏は、技術力でAOLを成功に導くことを目指している。多くの新聞社や雑誌社が行っているように制作した記事をウェブサイトにただ掲載する、というだけではなく、AOLでは、記事にすべき題材の判断や、記事のアクセス件数などの最新状況の把握にソフトウエア技術を活用している。こうした技術を使って記者同士が協力し合い、コスト削減につなげることもできる。

 アームストロングCEOはインタビューで、「当社は技術力でジャーナリズムを強化したいと考えている。技術力が質の高いコンテンツを手に入れる戦略的手段になるはずだ」と語った。

 AOLは500人以上の専属ジャーナリストを抱えており、その多くは、業績不振の印刷媒体のメディア企業から新天地を求めてAOLに来たベテランの記者や編集者だ。さらにAOLは、3000人以上のフリーランス記者の著作物の買い取りも行っている。

 昨年3月のCEO就任以前は、米インターネット検索最大手グーグル(GOOG)の米国広告営業部門の責任者だったアームストロングCEOは、AOLが質の高い独自コンテンツ提供で知られるようになれば、広告主は割高な広告料を払ってでも、AOLのサイト上に広告を掲載するようになると見る。「ネットでのブランド広告の規模はもっと大きくなってしかるべきだ。それには、懸命な努力と創造性の発揮が欠かせない」(同CEO)。

「AOLは新たな道を切り開ける」

 昨年12月、米メディア大手タイムワーナー(TWX)からスピンオフ(分離・独立)したAOLを指揮するアームストロングCEOは、ニュース事業でどの程度の広告収入を見込んでいるかは明言していない。だが、AOLが1月に1400人規模の人員削減に踏み切った際、記者をほとんど削減対象にしなかったことは、ニュース事業を重視する同CEOの意思表示と見られる。

 モー上級副社長は、「ニュース事業部門はリストラ策の影響を全く受けなかった」と語る。

 政治ニュースサイトを運営する米ハフィントン・ポストやIT(情報技術)ニュースサイトを運営する米テッククランチなどの新興企業も、ゼロからの新規参入でオンラインメディア業界における地位を確立しようと努めているが、AOLのように大規模な事業展開に挑む企業はほとんどない。一方、大手マスコミ各社は、印刷メディア事業をオンライン展開しているが、依然として収益性を確保できていない。

 米ニューヨーク大学のジェイ・ローゼン教授(ジャーナリズム学)は、「AOLには新たな道を切り開ける可能性がある」と語る。

 米銀大手シティグループ(C)のアナリスト、マーク・マヘイニー氏によれば、これまで各社がオンラインニュース事業で苦汁をなめてきた中、AOLは、「AOLは成功できる」との信頼を金融市場から勝ち取る必要があるという。「市場はAOLがこれまでにない新機軸を打ち出せるのかどうか、疑問を抱いている」(マヘイニー氏)。

 AOLがスピンオフして12月に上場した後、AOL株は上場価格の25.07ドルからほぼ横ばい状態が続いている。2月3日、AOLは2009年第4四半期の黒字決算を発表したが、マヘイニー氏によれば、ニュース事業の採算は赤字の可能性が高いという。広告収入は4億7160万ドル(約430億円)で、AOLの総売上高の約58%を占めている。2月19日、AOL株は0.72ドル値上がりして25.15ドルの終値をつけた。

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