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中国の謝罪会見が穏やかだった理由

米国から直行した豊田章男社長に溜飲を下げたか

2010年3月4日(木)

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 会場に着くなり「しまった」と舌打ちした。

 3月1日の午後6時から中国の首都北京で開催されたトヨタ自動車の記者会見。北京でも超高級にランクされるJWマリオットホテルで行われた会見には、中国メディアを中心に多数の報道関係者が詰めかけた。

 念のため30分前に到着したが、それでも甘かった。既に会場は、足の踏み場もないほどカメラマンや記者でごった返していた。

 記者の目算ではテレビカメラが大小合わせて50台以上、スチールカメラは100台以上あったのではないか。集まった報道陣は優に300人を超える数だったに違いない。

 日本で数え切れないほど謝罪会見を取材してきたが、ここまで大規模なのは初めてである。中国メディアのトヨタに対する関心の高さを印象づける光景だった。

豊田章男社長(右テーブル中央)が頭を下げた瞬間にカメラのフラッシュが一斉にたかれる。謝罪会見の定番カットであることは中国も日本と同じ
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 定刻より少し遅れて会場に入ってきた豊田章男社長は、冒頭の13分間、着席することなく用意してあった原稿を日本語で読み上げた。米国の公聴会では「棒読み」と批判されたようだが、この日の内容は中国人向けに周到に準備されたものであった。

米国から直接中国に飛んできた豊田社長

 殺気立っていた中国人記者の溜飲を下げたのが、豊田社長が米国の次に中国に謝りに駆け付けたということだろう。

 「一連の品質問題で世界中のお客様にご心配をおかけしました。中でも中国のお客さまに対しては1日でも早く、自分の言葉でご説明したい。そう考えて米国から直接中国に飛んで参りました」

 こう語った豊田社長は一呼吸置き、「中国は兼ねてよりトヨタにとって重要な市場でした。私にとってもかつて中国本部長をしていただけに非常に思い入れがある。重大な事態を引き起こしたことを重ねてお詫び申し上げます」と続けた。

 メンツを重んじる中国人には、このような発言はかなり効果があったに違いない。同時通訳された社長の言葉を必死にメモを取っていた中国人記者が、何人も「うんうん」とうなずいているのを記者は目撃した。

 そもそも中国市場において、今問題となっているリコール(製品の回収・無償修理)の件数は、それほど多くはない。

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「中国の謝罪会見が穏やかだった理由」の著者

坂田 亮太郎

坂田 亮太郎(さかた・りょうたろう)

日経ビジネス副編集長

東京工業大学大学院修了後、98年日経BP入社。「日経バイオテク」「日経ビジネス」を経て2009年から中国赴任。北京支局長、上海支局長を経て2014年4月から日経ビジネスに復帰

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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