「吉田鈴香の「世界の中のニッポン」」

何だったんですか?政権交代って

もう待てない。「ウィッシュリスト」を出そう

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2010年3月10日(水)

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 政権交代から半年がたった。
 残念なことであるが、今、日本を失望感が覆っている。
 失望とは、事前の期待値と事後の実現値との差が大きければ大きいほど、起きるものだ。

 昨年の総選挙前に国民の民主党政権への期待は、非常に大きかった。大き過ぎたのかもしれない。自民党への失望がそのまま民主党への期待に移り、「政権交代すれば自民党よりは少なくとも何かましな政治をしてくれるのでは」「自民党にお灸をすえる」という思いが加わって、バブルを呼び込んだのだった。

 ああ、われわれ国民は、この政党を選んでしまったのだ。やりきれない思い、失望と怒りと、またか、の思いが交錯する。

 この失望感を、「何だったんですか?政権交代って」と言い表したい。

ネガティブ情報ばかりの政権

 われわれは、いまだに政権交代の利益を一切実感できていない。それどころか、ネガティブな情報ばかりを耳にする。

 日教組など組織ぐるみの選挙違反行為を裏づけにした政治活動。

 国の根幹をなす安全保障と外交では「新たな日米関係を一から構築し直す」との掛け声ばかりで、方向性すら示されない。

 民主党に投票したはずが、国民新党に肝心な経済と財政の方針を決められる。

 幹事長にはカネにまつわる黒い噂が絶えず、首相は「法的責任を果たせば道義的責任はなし」とばかりに責任逃れをする。

 前回書いた選択的夫婦別姓と非嫡出子の相続権を含む民法改正だけが、民主党らしさのうかがえる項目だが、実現はなかなかに厳しそうだ。

選挙を繰り返しても溝は埋まらない

 では、民主党の政治は選挙を重ねれば落ち着くかといえば、そうとは思えない。理由はいくつかある。

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著者プロフィール

吉田 鈴香(よしだ・すずか)
ジャーナリスト

吉田 鈴香1958年生まれ、法政大学大学院修士課程修了。スウェーデン国防軍国際センター民軍協力コース修了。広告代理店、出版社勤務を経てフリージャーナリストとして独立。1989年より国際協力の取材を始め、現在では世界の紛争地に赴くかたわら、発展途上国の開発・援助政策、コミュニケーション戦略を作成する。拓殖大学国際学部非常勤講師も務める。
主な著書に『アマチュアはイラクに入るな』(亜紀書房)、『紛争から平和構築へ』(論創社、共著)など。ウェブサイト「吉田鈴香が見る世界」も公開中。Twitterのアドレスはこちら



■編集部よりお知らせ
本コラムの著者である吉田鈴香さんが参議院選挙に立候補することになりました。 そのため新着記事の更新を停止いたします。[2010年6月14日]

■筆者より
2年弱、読者の皆様の叱咤激励に支えられながら続けてまいりましたことに厚く お礼を申し上げます。ご愛読ありがとうございました。(吉田鈴香)



このコラムについて

吉田鈴香の「世界の中のニッポン」

東ティモールから旧ユーゴスラビア、シエラレオネ、イラクまで、世界の紛争地帯をジャーナリストとして訪ねてきた著者が、国際支援の現状、ODA(政府開発援助)に望むこと、武装解除と平和交渉などを鋭くリポートする。

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