前々回、読者の皆様に自由回答でご意見を願ったウィッシュリストは、3月31日で締め切った。非常に多くのご意見をいただいたことに、深く感謝したい。
その集計をようやく終え、今回は、それを報告する。
「世論」ではない「声」を集めた
前回末尾でお断りしたように、この試みは、本欄にお答えいただいた読者の皆様と私との協働で作り上げる1つの世論であって、決して、絶対的な「世論」だとは思っていない。
国民と政府とのチャネルがないことをかんがみ、ならば、読者の皆様の声を集め、政府に届けてみようではないか、と提起したのが動機だ。
「世論」といわないのは、1つには、本音を自らの言葉で述べていただきたいために、傾向が読めない自由回答にしたこと。もう1つは、回答者が本欄読者という一定の人々に限られ、しかも、年齢、性別にも何ら制限を設けなかったため、サンプル調査としては不十分だからである。
今回の公募では、選択方式ではなく自由回答をお願いしたため、書き方は多様になった。長文回答を下さった方もあれば、キーワードを記入するだけの方もあれば、この試みの否定と記事への批判、政権批判を寄せてくださった方も数多く含まれていた。
世論調査の専門家の指導を受けて集計
私はすべてを読み込み、設問と答えが符合しない場合でも、どの設問への答えとするのが適切かを判断し、取り上げるよう務めた。部分的に回答に空欄が生じたものもあったが、275の回答のうち、有効回答は246であった。
集計にあたって、世論調査の専門家の指導を受け、その方法を決めた。
まず、すべての回答からキーワードを抜き出す。1人で複数のキーワードを提示している場合は、それらすべてを取り上げる。
次に、キーワードが似ている答えを類別して、グループを作る。
最後に、傾向が似ていて同じグループに入れられるものは1つにし、項目数を減らす。
データ分析は、すべて私が手作業で行った。
希望、安全、安心、チャレンジできる国に
第1問は、「あなたは日本をどんな国にしたいですか(ビジョン)」である。回答をグラフにまとめた。

トップを占めたのは、希望、チャレンジ、自由、オープンな機会、安全、安心な法治国家、次世代に負を残さない、という未来に希望が持てる国にしたい、という回答であった。
次に多かったのは、世界貢献、世界のリーダー、世界の手本となる国、他国から信頼される、誇りを持てる国という回答であった。誇らしい国であってほしいという願いを感じさせる内容だ。上記2つで回答の3分の2を占めた。
3番目には、かなり数値が下回って、暮らしに関係する回答が来た。すなわち、環境、豊かさ、持続可能な社会、高い生活水準を求める声である。
4番目には勤勉な国民が働ける国でありたい、と読める国家像であった。
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1958年生まれ、法政大学大学院修士課程修了。スウェーデン国防軍国際センター民軍協力コース修了。広告代理店、出版社勤務を経てフリージャーナリストとして独立。1989年より国際協力の取材を始め、現在では世界の紛争地に赴くかたわら、発展途上国の開発・援助政策、コミュニケーション戦略を作成する。拓殖大学国際学部非常勤講師も務める。







