日本国内の百貨店やスーパーは販売不振が続いている。13年連続で売上高は前年割れと、右肩下がり傾向に歯止めがかからない。
そんな中で、回復軌道に乗せたのは大阪府に本社を置く、三起商行だ。同社が展開している子供服ブランド「ミキハウス」の方が認知度は高いかもしれない。
国内では百貨店などを中心に約300カ所の売り場を展開している。2009年1月には、セール品を除いた売り上げで前年同月を10%以上も上回った。その秘密は何か。
30万円のまとめ買いも
木村皓一社長はこう言う。「アジア圏、特に中国からのお客さんが、日本でミキハウスの商品を買ってくれている。感覚的な数字ではあるが、来店客の10%以上がそうしたお客さんになっている」。そして、その数はこれからますます増えていくと予想している。
今年1月のバーゲン商戦では、ミキハウスは値引き品の数を絞り込んだ。その結果、総売り上げでは前年同月と比べると微減に陥ったものの、利益が確保できる正価での販売が増えて、収益性が向上していると見られる。
福岡、東京などの店舗に行くと、中国系などの外国人客の姿が見られる。彼らの特徴はまとめ買いだ。同じものを数枚ずつ買っていく。10万〜20万円分を一気に買っていく人も珍しくないという。
ミキハウスの店舗が中国に上陸したのは2002年のことだった。現地の業者と代理店契約をして、商品を卸している。店舗にはミキハウスのロゴを掲げてもらい、他のブランドの製品は扱わない専門店になってもらう。こうした店を9店展開している。
直販体制をあえて避けることで、消費者からの代金回収などの日本人が苦手な作業を販売代理店に任せているわけだ。
北京や大連、上海などのエリアごとに担当する代理店を決めており、エリアを越えての出店は認めていない。無秩序な出店により、ミキハウスの店舗同士が不要な競争に巻き込まれることを防ぐためでもある。「中国からは毎日のように出店させてほしいという要請を受けているが、とても対応できない」と、海外事業部の上山保則部長は話す。
現地での値づけは、日本の約2倍という水準だ。そのため、中国から日本に旅行に来ると、割安感があるからか、旅行客がまとめ買いに走るというわけだ。彼らがこだわって買うのは、「メード・イン・ジャパン」の製品だ。デザインが良くても、外国製のものを購入するケースはほとんどない。
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