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ODAを日本の経済成長に使うな

英国流「国際協力基本法」を作ってはどうだろうか

  • 吉田鈴香

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2010年5月25日(火)

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 日本の政府開発援助(ODA)には、「無償資金協力」「円借款」「技術協力」の3種がある。この中の、円借款は1件当たり数百億円に上ることもある巨額マネーだが、この活用をめぐって、国内で議論が起きている。

援助マネーとして高い評価を受ける円借款

 厳格な援助論で有名な米ニューヨーク大学のWilliam Easterlyは2008年、「マネーはどこへ行く? 外国援助における最善最悪の実践例」というペーパー(「Journal of Economic Perspectives」Vol.22, Number 2, 2008年春号)の中で、円借款事業を全世界の援助機関の中で、高ランクをつけた。

 透明性、アンタイド(受注先を指定しない制度)などいくつかの点が、彼が唱える理想の援助の形に合致したと、判断されたのである。

 円借款の日本企業の受注率はここ10数年ですっかり下がり、20%くらいである。ほぼ完全な一般公開入札制度を敷いているからである。

 中国、韓国、インドなど、労働賃金が安い国の企業が落札することも多い。激しい競争の中で、日本企業が20%近くも受注しているのだから、かなり努力して安値を出しているのではないか、と想像している。

 援助は基本的にアンタイドが主流なのであるが、世界の国々は巧妙に自国の企業が有利になるよう仕掛けをしている。

 例えば、入札条件に『これこれの技術を有している企業を求める』などと条件付けるのである。その技術を持っている企業が、世界中で特定の国の特定企業しかなければ、おのずと落札企業は決まる。

 あるいは、『フランス語を母国語する人間を採用』と条件付けられれば、フランス人の雇用が実質上義務付けられたことになる。要は、そうした知恵を途上国政府にインフォームする人物が、アドバイザーとして現地政府にいれば、かなり有利に働かせることはできる。

インフラ・ファンドといえばJBICと円借款?

 このように世界中の援助の中でも高く評価されている円借款であるが、日本の経済が低迷すると、国内で円借款を日本企業の輸出に利用する動きを生む。実際、国家戦略室で、最近それは生まれた。

 仙谷由人国家戦略担当大臣が4月上旬に2回、「パッケージ型インフラ海外展開推進実務者会議」という名で、会議を開いている。会議の内容は、国家戦略室のホームページで公開されている。それによると、アジア向けの輸出を促進して再び日本を経済成長へと復帰させることを目的にしているようだ。

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