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世界初の心臓移植から40年目の本格参入

最先端の製品でエイズ感染を防ぐ手助けも

2010年6月9日(水)

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 1967年、南アフリカのケープタウンで世界初の心臓移植が行われた。その時使われた人工心肺装置のメーカーを1999年に買収したのが、日本の医療機器メーカー、テルモである。

 現在でも南アフリカの医療機器市場で、テルモは人工心肺装置でシェア25%、血液パックでシェア4割を誇るなど、存在感がある。それは、参入が早かった結果ではあるが、テルモが南アフリカ市場を十分に攻め切っていたかというと、必ずしもそうではない。

凶悪犯罪、年間68万件

 実は、南アフリカに駐在員事務所を開設したのはつい最近の2007年10月のこと。世界初の心臓移植から、駐在員事務所を設立するまでに、40年もの時を費やしたことになる。

人工心肺装置の需要増を期待するテルモ南アフリカ駐在事務所の眞田所長

 それまで、「何度も現地に事務所を開設する話が議論されては、立ち消えになっていた」とテルモ南アフリカ駐在員事務所の眞田幸茂所長は打ち明ける。南アフリカの治安の悪さが、現地に駐在員を派遣することを躊躇させていたのだ。

 クライムキャピタル(犯罪首都)と呼ばれるヨハネスブルクは、年間1万8143件の殺人事件が発生し、レイプや強盗などを含めた凶悪犯罪の数では68万5185件にも上る。1人当たりの殺人事件の発生件数を日本と比較すると、約37倍となる治安の悪さだ。

 外務省による南アフリカの危険情報では、ヨハネスブルクでは時刻や場所を問わず凶悪犯罪が発生しており、屋外の移動は基本的に車を使うように推奨している。

 サッカーワールドカップ(W杯)のサッカースタジアム付近も例外ではない。「ソウェト付近にはW杯の決勝戦会場となるサッカーシティー・スタジアムがありますが、試合の無いときは近寄らない方が賢明です」と念を押されている。

 車での移動すら、ダウンタウンの中心部では赤信号でも止まることは危険と言われている。駐在員や出張者は、オフィスやホテルから徒歩圏内で行けるレストランでも、昼間でも車で外出することが常となっている。

敷地内で銃撃戦の恐怖

 このような状況だから、「危険を冒してまで、南アフリカに出るべきなのか、何度も議論があった」と眞田所長は話す。実際に事務所を構えてみると、やはり治安問題に悩まされることになる。

 オフィスを構えたビジネスパーク内に入るゲートでは、身分を確認する厳重な守衛がいるのはもちろん、敷地内は防犯カメラで厳重に監視されている。入居したオフィスでも防犯システムを2重3重に装備し、窓ガラスは飛散防止仕様にして万全を期した。だが、入居後に敷地内で武装強盗による銃撃戦が発生し、治安の悪さを改めて思い知らされた。

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「南アフリカ 企業が挑むもう1つのW杯」のバックナンバー

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「世界初の心臓移植から40年目の本格参入」の著者

大竹 剛

大竹 剛(おおたけ・つよし)

日経ビジネス記者

2008年9月から2014年3月までロンドン支局特派員。2014年4月から東京に戻り、流通・サービス業を中心に取材中

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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