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インドでターバン対応車までも販売する現代自動車

第2回:新興国市場開拓で見せる執念とリーダーシップ

2010年6月15日(火)

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韓国企業の特徴を分析していくこの連載。前回は、サムスングループを例に、オーナーのリーダーシップと意思決定について触れた。今回は、成長著しい新興国市場の開拓について、現代自動車のマーケティング戦略や李明博大統領の“辣腕セールスマン”ぶりについて見ていく。

前回から読む)

 韓国企業の強みのもう1つは、「新興国市場の先取り」だ。韓国勢は、ゴールドマン・サックスが2001年11月に発表した投資家向けレポートに従い、BRICs(ブラジル・ロシア・インド・中国)市場の開拓にいち早く乗り出した。

 新興国市場に集中的に進出した韓国企業は、低価格市場を狙ってマーケティングを強化し、ボリュームゾーンで利益を得た。こうした地域の消費者の多くは、高品質よりも見栄えが良い製品を選ぶ傾向がある。そのニーズを汲んだ商品の開発に注力した。

 また、韓国企業のオーナー経営者による早い決断は、新興国企業のオーナー経営者に好まれた。オーナー同士が意気投合すれば契約や実行が速く、大規模な投資判断も行える。当初は、米国市場に偏重した日本企業との棲み分けを, 韓国企業が図った面もあった。

「かゆいところに手が届く」マーケティングによりインドで急伸

 例えば現代自動車はBRICsにいち早く目をつけ、リスクをものともせず投資を断行した。特にトヨタ自動車が出遅れていたインドをグローバルな生産・輸出拠点と位置づけている。1996年にチェンナイにて工場建設に着手するなど長期的視野で大胆な大型投資を実施し、2008年には第2工場を完成させ、インド第2位の自動車メーカー(年産60万台)に躍り出た。

 インドには、「i10」「i20」などの低価格の最新モデルを投入した。ただし、製品の開発面では、徹底した現地化を図った。インドの気候・生活環境と現地人の嗜好に合わせるローカライズを実施。高温多湿な気候や未舗装・浸水など劣悪な道路事情を考慮し、エンジン冷却機能やエアコン性能の強化、ブレーキ機能の強化、サスペンションの補強、車体防水などを改善した。

 また、ターバンを使う一部の人種のために車体の天井を高くしたり、頻繁にクラクションを鳴らす運転手が多いことからハンドルに装着しているクラクションのスイッチを増やしたり。このような、かゆいところに手が届くような仕様の変更も当たり前だ。2008年には外資系自動車メーカーとして初めて、研究開発拠点をインドに設けている。

 経営・人事面では、現地法人の社長にインド財務部次官出身者を迎え、その人脈を生かしたマーケティングや対現地政府への対応を強化した。現地のニーズに細かく応えるマーケティング優先の商品開発は、こうした人的ネットワークによって支えられている部分がある。工場には、あえて高度な生産システムを導入して労働者の負荷をできるだけ下げることにより、労使問題の発生を極力抑えた。

 その結果、2008年に現地系タタ・モーターズを抜いてインド自動車市場シェア2位を確保(1位はマルチ・スズキ・インディア)。2009年にはシェア20.6%、販売台数35万台に達している。また、インドからの小型戦略車の輸出台数が27万台、輸出先が欧州・アフリカ・南米地域など110カ国に上る。さらに、最近大手各社が注力している低価格小型車(排気量800cc、価格5,000~6,000ドル)の開発を急いでおり、2011年のインドでの発売を皮切りに、世界各国に輸出する計画を掲げている。

 インドで現代自動車が成功した理由は、現地への権限委譲だ。インド人のトップや幹部に大胆に権限を移したことで労使問題などをクリアし、また現地のニーズをくみ取った製品開発につながった。マルチ・スズキ以外の日本企業でここまで現地化を進めたケースはあまりないだろう。マルチ・スズキの経営幹部は「インドでの現代の急伸ぶりには注視している」と警戒感を見せていた。

 今年初めトヨタは、インドで現地向け低価格車「エティオス」を発表した。その開発段階で、最も関心を持っていたのがこの現代自のクルマだった。クルマを徹底的に分解した調査結果を聞いたトヨタの首脳は「価格と性能のバランスがうまい」と評価している。

韓国の金融機関の海外進出状況

新韓銀行 ・9月から日本法人営業開始
・年内にベトナム・ホーチミン支店を法人に転換
・カナダ、カザフスタンに現地法人設立
ウリ銀行 ・インド・チェンナイ、マレーシア・クアラルンプール営業所などの法人転換推進
・8月にブラジル・サンパウロ事務所開設
・米国・インドネシアなどでM&A推進
外換銀行 ・中国・天津に法人設立
・香港に投資銀行(IB)業務部門の法人設立
企業銀行 ・中国5地域の視点を現地法人に転換・営業開始
国民銀行 ・香港にIB専門法人の設立検討
・カンボジア銀行の株式51%買収
・2011年までにカザフスタン・センタークレジット銀行(BC)の株式50.1%確保
ハナ銀行 ・香港の東亜銀行(BEA)と戦略的業務提携協約を締結
・香港にIB専門法人の設立検討

出所:各種報道資料より筆者作成

コメント5件コメント/レビュー

うん韓国は頑張っていると思う良い大統領を持ったね。行動も早いし何より的確なビジョンを持ってる。問題は外需依存度が高く国内が手薄感があることくらいか、韓国に限らず良い面もあれば悪いところもある。ただ日本と同じ行くところまで行くとバッシングやEU公正取引など積極的に乗り出して結局、脱官路線に歩まざるえなくなるのをどうやって克服するのが課題ですね。鳩山・管は、日本の歴代総理でも最低クラスなのであまり比較しないでほしい・・・(2010/06/15)

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いただいたコメント

うん韓国は頑張っていると思う良い大統領を持ったね。行動も早いし何より的確なビジョンを持ってる。問題は外需依存度が高く国内が手薄感があることくらいか、韓国に限らず良い面もあれば悪いところもある。ただ日本と同じ行くところまで行くとバッシングやEU公正取引など積極的に乗り出して結局、脱官路線に歩まざるえなくなるのをどうやって克服するのが課題ですね。鳩山・管は、日本の歴代総理でも最低クラスなのであまり比較しないでほしい・・・(2010/06/15)

技術者も大層偉いもんだと思いますが、モノが出来上がって市場で誰かが買うまでにどれだけの人数がかかるか誰しも知っていながら無視している。韓国企業で働く大多数が派遣で、日本以上に買い叩かれている現状は?某テーマパークの輝かしい発展と、その裏にある途上国での暴挙とか、無視したまま、皆が既得権益を死守することだけ考えてる。私腹を肥やすことにしか目が行かない経営者や株主も人として失格だが、外国に行くぞと脅迫する技術者もどうかと思う。もっと正面からぶつかって国内でそれなりの金額つかめるようにすることが大事では?(2010/06/15)

少し話が主観的、又は感情的になっていませんか?意図が何であれ、上げている話のネタからすれば、国と国の比較にも見えてしまします。にも関わらず、凄く短篇的な比較だったり表現だったりしませんかね。韓国のイ大統領って、今韓国で、大統領としての資質が問われていて、国民からの信頼もかなり薄くなっています。それを元鳩山首相の辞任と対照的だと比較するのもおかしい。今回は何か同感できない話が多いです。重要なところを触っている分、その客観性をもっとアピールしてください!(2010/06/15)

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