Arik Hesseldahl (Bloomberg Businessweek記者)
米国時間2010年6月21日更新「Mac's Future: Death Rumors Greatly Exaggerated」
米電子機器大手アップル(AAPL)の新型タブレット機「iPad(アイパッド)」が大好評を博しているからといって、誤解してはいけない。確かにアップル(旧アップルコンピュータ)は、社名から「コンピュータ」を外し、iPadの注目度の高さに乗じてタブレット機の市場構築にいそしんではいるが、パソコン「Macintosh(マッキントッシュ、Mac)」の事業を放棄するつもりはないのだ。
Macがアップルにとって、もはやそれほど重要製品ではないと思われがちなのは理解できる。昨年、筆者はノートパソコン「MacBook Pro(マックブック・プロ)」を購入し、最初の数カ月間はMacばかり使用していた。だが最近では、コンテンツ配信サービス「iTunes(アイチューンズ)」からの音楽やテレビ番組のダウンロードや、電子メールや最新ニュースの確認など、以前ならMacでこなしていた作業の多くをiPadで行うようになった。
アップルのスティーブ・ジョブズCEOも、6月7日に同社の開発者向け年次イベント「ワールドワイド・デベロッパーズ・カンファレンス(WWDC)」で講演した際、Macに一言も触れなかった。
さらに、「I'm Mac(私はマック)」というアップルの秀逸なテレビ広告の動画が同社のウェブサイトから消え、この広告で常に冷静沈着なMac役を演じていた俳優ジャスティン・ロング氏は4月、この広告シリーズは「終了するかもしれない」と発言した。
アップルの企業業績でも、パソコン以外の製品の方が際立っている。同社の2010年度(2010年9月期)上半期(2009年10月〜2010年3月)の決算では、スマートフォン(多機能携帯電話)「iPhone(アイフォーン)」が売上高の38%を占めたのに対し、Macは28%にとどまった。2009年度の決算では、売上高に占める割合はMacの32%に対し、iPhoneは30%だった。
米証券会社パイパー・ジャフレーのアナリスト、ジーン・マンスター氏は、「アップルは、かつてとは全く異なる会社になった。従来のパソコンメーカーではなく、今は携帯端末メーカーだ」と指摘する。マンスター氏は、アップルの2011年度の予想売上高690億ドル(約6兆2000億円)のうち、Macが占める割合は27%にとどまると見ている。
それでもMacは依然として、大きな成長の可能性を秘めている。米IT(情報技術)市場調査大手IDCは2005年、米国パソコン市場でのアップルのシェアを4%と発表したが、2010年第1四半期(1〜3月)のアップルの市場シェアは6.4%に伸びている。
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