Olga Kharif (Bloomberg Businessweek記者、オレゴン州ポートランド)
米国時間2010年6月23日更新「Google's Android Gains on Apple iOS」
携帯端末用OS(基本ソフト)の覇権をかけ、米インターネット検索大手グーグル(GOOG)の「Android(アンドロイド)」が、米電子機器大手アップル(AAPL)の「iOS」と激しく争っている。OSにとって強力な援軍となるアプリケーション開発者の支持という面では、アンドロイドが一歩リードしている。
携帯向けソフトウエア開発支援ツールを提供する米アプセラレーターは6月23日、2733人の開発者を対象に行った調査結果を発表。それによると、長期的に見て最も有望な携帯端末OSとして54%の人がアンドロイドを挙げたのに対し、iOSを挙げた人は40%にとどまったという。
この結果が示すように、アンドロイドは、新型スマートフォン(多機能携帯電話)「iPhone 4(アイフォーン4)」にも搭載されるiOSを着実に追い上げている。グーグルによると、アンドロイド搭載端末は約60機種、アプリの数は6万本以上に上り、利用者は1日あたり10万人のペースで増えつつある。米IT市場調査・コンサルティング大手ガートナーは、2012年にはアンドロイドがiOSを抜き、携帯端末向けOSで世界第2位になると予想している。
アプセラレーターのマーケティング担当バイスプレジデント、スコット・シュワルツホフ氏は、「グーグルとアップルが熾烈な競争を繰り広げており、他社はその後を追う格好だ」と指摘する。
アンドロイドと競合するスマートフォンOSのメーカーには、アップルのほか、米マイクロソフト(MSFT)やカナダのリサーチ・イン・モーション(RIMM)、米パーム(HPQ)、英シンビアン(携帯向けOS市場で、現時点で世界シェア1位)などがある。しかし、アンドロイドの競争の舞台は携帯電話だけにとどまらない。
ソニー(SNE)やスイスのコンピューター周辺機器大手ロジテック・インターナショナル(LOGI)、東芝(6502:JP)などをはじめとするメーカー数十社は、タブレット機、ネットブック、セットトップボックス、電子書籍端末、テレビなど、アンドロイドを基盤とした様々な電子機器の投入を計画している。「現時点でアップルと対等に張り合えるのはアンドロイドだけだ」と、ガートナーのバイスプレジデント、ケン・デュラニー氏は話す。
かつてのマイクロソフトとアップルの激突を彷彿とさせる争い
この件について、アップルの広報担当スティーブ・ダウリング氏はコメントを避けた。
アップルとグーグルの覇権争いは、1980年代から90年代前半にかけて、未開拓のパソコンOS市場をめぐって激突したマイクロソフトとアップルの戦いを彷彿とさせる。「かつてのパソコン市場でのマイクロソフトとアップルのような争いが、携帯機器を舞台によみがえった」と話すのは、米国3位の携帯通信事業者スプリント・ネクステル(S)のマーケティング担当バイスプレジデント、デービッド・オーウェンズ氏だ。スプリント・ネクステルは昨年末以来、アンドロイド搭載スマートフォンを3機種発表している。
米IT(情報技術)市場調査大手IDCの速報値によると、米国のスマートフォン市場では、アンドロイド搭載端末の堅調な売り上げを背景に、台湾の携帯電話機大手HTC(宏達国際電子)のシェアが上昇。2009年第3四半期の7.3%から、今年第1四半期は9.4%まで伸びたという。アンドロイド搭載端末「DROID(ドロイド)」を発売している米通信機器・半導体大手モトローラ(MOT)のシェアも、2.1%から12.4%に大きく伸びた。「好調を続けるドロイドが、同社にとっては大きな救世主だ」と、IDCのプログラムディレクター、ウィル・ストフェガ氏は話す。
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