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高級ブランドの買収狙う中国人実業家

プラダ株を銀行から取得、中国市場で拡販目指す

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2010年7月16日(金)

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収購Prada?

経済観察報記者 王芳 張雲

「この5年で最も素晴らしいショーだった」――。

 青をテーマカラーにしたプラダの2011年春夏物メンズ・コレクションのショーを見た陸強は、興奮を隠せなかった。以前の彼なら、この感想はあくまでも一観客としてのものだった。しかし今、彼はオーナーとしての意識からそれを語っている。

 過去2年間、陸強はイタリアの高級ブランド、プラダの株式を買い進めてきた。彼は高級ブランド品を専門に取引する上海商人であり、本人の言うところによれば、プラダ株の約13%を実質所有している。

 陸強の肩書きは、上海富客斯実業(フォックスタウン)の総裁である。海外で流行している「アウトレット・モール」の事業モデルを、中国にいち早く導入した会社の1つだ。

 彼の見立てによれば、中国はやがて世界最大のぜいたく品の市場になる。それは、人々の予想よりも早く現実になりそうだとも話す。

「我々に任せてくれればうまくやれる」

 陸強を知る人は皆、ぎらぎらと輝いている彼の目が強く印象に残っているという。口を開けば、まるで機関銃のような早口でまくしたてる。

 2008年に世界金融危機が起きる前、プラダは株式公開を計画していた。この計画には多数の銀行が“戦略的投資家”として加わっていたが、金融危機がそれをぶちこわしにした。プラダの上場が棚上げになっただけでなく、投資した銀行も経営危機に陥ったのだ。

 プラダは、イタリアの銀行5行に対する少なくとも6億ユーロ(約670億円)の債務を返済できず、株式を銀行に差し押さえられた。プラダ創業家の手元に残った持ち株は多くない。銀行はさらに、差し押さえた株式を競売にかけることを決め、世界中から買い手を募った。

 この情報を耳にした陸強は、すぐにイタリアに飛んだ。

 彼自身がプラダというブランドが大好きなことだけが理由ではない。陸強に言わせれば、プラダは中国市場の開拓が十分ではない。逆に言えば、非常に大きなポテンシャルがあるというのだ。

 「もし我々に任せてくれれば、中国市場で今よりもずっとうまくやれる」と、陸強は言う。

 しかし、プラダの経営陣はそうは考えていないようだ。陸強によれば、プラダ側は「中国人に買収されれば、品質もブランドイメージも低下してしまう」と心配しているという。

 以前、陸強は経営危機に陥っていたドイツの高級ブランド「エスカーダ」の買収を試みたことがある。最終的には失敗したが、その理由は買収の希望価格の隔たりに加え、保守的なドイツ人がブランドを中国人に売るのを頑なに拒んだためだ。

 この経験から、陸強はプラダとの直接交渉に入る前に、2000万ユーロ(約22億4000万円)を投じてイタリアのコンサルティング会社を買収した。この会社は、プラダがかつてロシア市場に参入した際に功績を挙げ、銀行の信頼を得ていた。陸強にとっては格好の隠れ蓑だった。

 買収したコンサルティング会社の任務は、プラダ株を差し押さえたイタリアの銀行と交渉することだ。その過程で、陸強は交渉の表に一切出なかった。

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