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華僑商人の“内憂外患”

海外はじり貧、国内も土地勘なく失敗続き

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2010年7月23日(金)

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青田“喚醒工程”背后

経済観察報記者 陳周錫

浙江省南部にある青田県(「県」は「市」の下の行政単位)の中心部には、田舎町には不似合いな西洋料理店が100軒以上、さらに数え切れないほどの喫茶店が軒を連ねている。青田県は華僑の里として有名で、当地出身の在外華僑は県の常住人口の約半分に相当する23万人に達し、世界120余りの国と地域に散らばっている。

 主にルーマニア向けの商売をしている林万栄は、これらの西洋料理店や喫茶店で華僑の友人たちとたびたび商談していた。しかし、リーマンショック後の金融危機は青田華僑の商売に大きな打撃を与え、彼らが西洋料理店や喫茶店に顔を出すことはめっきり少なくなった。

 「最近の華僑はおとなしいものだ。損した者は話したがらないし、儲けた者も多くを語りたがらない」と、林万栄は言う。

 海外で暮らす青田華僑の一部は、異境での商売に見切りをつけ、帰国のチャンスをうかがっている。そんな中、地元の青田県政府は、帰国華僑の投資を呼び込む新政策を打ち出した。2008年に“華僑本部経済”を発展させるという方針を決め、昨年から実行に移しているのだ。

 ところが、政府の意気込みとは裏腹に、林万栄はこう言い切る。

 「彼らはそう簡単には戻っちゃ来ないよ」

帰国すればメンツが立たない

 林万栄は、青田県でジーンズの縫製工場を経営している。金融危機が起きるまで、毎年100コンテナ余りのジーンズをルーマニアに輸出し、売上高は7000万~8000万元(約9億1000万~10億4000万円)に達していた。

 ところが、金融危機に襲われた2008年の輸出は30コンテナ余りに激減。在庫の急増で、倉庫の広さを3倍に増やさざるを得なくなった。翌2009年の輸出も30コンテナ余り、今年上半期も10コンテナ余りに低迷している。「2008年の在庫がまだ整理しきれない」と、林万栄はため息をつく。

 彼によれば、ルーマニアでは5000~6000人の青田華僑が商売している。だが、その9割は儲かっていない。今年4月、首都ブカレストにあった東欧最大規模の「中国商品卸売市場」が強制的に立ち退かされる事件が起きた。華僑たちの訴えを受け、中国外務省や現地の中国大使館が抗議したが、解決のめどは立っていない。立ち退かされた華僑商人の多くは隣の「紅龍市場」に移って商売を続けたが、5月にはそこで火災が起きた。2つの事件により、ルーマニアの青田華僑は多大な損失を被ってしまった。

 「最近はルーマニアの警官がたびたび市場に検査に来ては、華僑商人に“たかり”を働く例が増えている。クルマを運転していても、警官に呼び止められて10ドル(約870円)の“酒代”をせびられる」

 「被害にあった華僑商人は、おめおめ帰国すればメンツが立たない。そこで、無理をして商売を続けたり、他国に商機を求めたり、商売替えをしてレストランを始める者もいる」

 そう語る林万栄のジーンズ工場も、従業員はピーク時の約500人から100人余りに減ってしまった。

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