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オバマ政権と米財界の深まる溝

規制はどこまで必要か

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2010年7月30日(金)

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Kate Andersen Brower(Bloomberg News記者)
米国時間2010年7月21日更新「Big Business Takes on Obama

 米オバマ政権と米財界の意見が合わないのは、初めから明らかだった。問題は、いつ、政府と財界が実際に衝突するかだった。

 現在、米政府と財界の間で、対立が鮮明になってきている。医療保険や金融サービス、オフショア油田開発など、さまざまな業界に関する制度改正をめぐり意見が異なっている。米通信大手ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)のアイバン・サイデンバーグCEO(最高経営責任者)は、オバマ政権の規制改革が「改悪」にならないよう、経済界は注視すべきだと主張。さらに「外国に対して市場開放を促す取り組みが不十分。増税策に固執している」とオバマ政権を批判している。米不動産投資信託(REIT)大手ボストン・プロパティーズ(BXP)のモート・ザッカーマン会長は、オバマ政権の規制強化の動きを「経済のカトリーナ」と揶揄している。オバマ政権を、米国に大きな被害をもたらした大型ハリケーンにたとえた。

 一方、バラク・オバマ米大統領も経済界への批判姿勢を鮮明にしている。7月7日、オバマ大統領は規制強化の意義を強調し、「環境を破壊したり、中流家庭を食い物にしたり、金融システムを危機に陥れたりする不道徳・不正な行為が野放しとなっていた。こうした企業の行為を規制する必要がある」と主張した。

 これに対し、ザッカーマン会長は「大統領の主張ははなはだ心外」と批判した。

 オバマ大統領が金融規制改革法を成立させた7月21日の法案署名式典には、ごく少数の金融業界幹部しか招待されなかった。大統領は、この新法により「金融機関各社に対して、同一ルールの順守を義務付ける。各社は巧妙なわなやカラクリではなく、価格やサービスの質で競い合うことになる」と語った。なお、米国商工会議所によれば、新法によって520件のルール改正、81件の影響調査、93件の議会報告が必要になるという。

景気低迷に関する責任のなすり合い

 表面的には、税制や貿易、規制をめぐる問題が、オバマ政権と経済界の対立を招いているように見える。だが、両者の対立には、景気の低迷に関する責任のなすり合いという側面もある。米国の失業率が9.5%に高止まりする中、経済界とオバマ政権は双方とも、相手側が雇用を拡大する努力を怠っていると考えている。オバマ政権は、企業は、総額1兆8000億ドル(約160兆円)に及ぶ手持ち現金の一部を使って新製品開発や工場建設を行い、雇用を増やすべきだと見ている。いっぽう財界は、オバマ大統領が雇用を増やしたいなら、規制強化を抑え、将来の不安を企業に与えないようにすべきだと主張する。

 両者はともに過度な衝突は避けたいと考えているが、対立の溝は埋まりそうにない。政策的な見解が根本的にかなり違っているからだ。さらに、医療保険制度改革をめぐる論争や、オバマ政権が米企業の海外事業利益に対する課税強化を打ち出した問題も、両者の関係に禍根を残している。

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