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世界中で拡大する地下経済

米国でさえ約10%に達する

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2010年8月9日(月)

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Chris Prentice(Bloomberg Newsインターン)
米国時間2010年7月29日更新「 Shadow Economies on the Rise Around the World

 世界には、実は2種類の経済がある。1つは金額が確定している公式の経済。もう1つは金額がつかみづらい非公式の地下経済だ。正規の経済活動を表す国内総生産(GDP)は、政府や金融機関が税収、社会保障負担、雇用者識別番号(EIN)などのデータを使って推計する。いっぽう地下経済は、合法・違法を問わず、公式経済の範囲外で生み出されるすべての経済取引や雇用を含む。地下経済の規模がGDP比で40%以上に達している国は、世界に50カ国以上もある。

 GDP比で見て、地下経済の規模が最も大きな国は、旧ソビエト連邦のグルジア共和国だ。最新データ(2007年)によると、公式統計に含まれない財・サービスの規模はGDP比72.5%に達した。つまりグルジア政府は、膨大な額の税金を取り損ねていることになる。本来なら、国家インフラ整備や公債費、学校・道路建設、さらには徴税機能の強化などに使えるはずのものだ。

地下経済の規模:最大はグルジア、最小は米国、ギリシャは“まし”な部類

 いっぽう、地下経済の比率が最も小さい米国の場合、その額はGDP比9%にすぎなかった。とはいえ、世界一の経済大国である米国のGDPは約14兆2600億ドル(約1200兆円)。米政府が徴収できていない税収は毎年1兆2000億ドル(約100兆円)に上る。

 地下経済の規模は、時に国家に深刻な影響をもたらす。経済危機に陥ったギリシャで明確になった点がある。それは、国家財政を破綻寸前まで追い込んだ一因が、ギリシャの労働者や企業による310億ユーロ(約3兆5000億円)以上もの税金逃れだった点だ(関連記事)。ギリシャが徴収し損ねている税収の規模はGDP比10%に相当する。

 それでもギリシャは、世界中のほかの多くの国に比べれば健全な部類に入る。1999~2007年における世界162カ国の地下経済の規模を比較した最新調査「世界の地下経済規模推計」によれば、2007年のギリシャの地下経済規模はGDP比31%にとどまり、小さい方から数えて57番目だった。

地下経済を含めたグルジアのGDPは、300億ドルに達するかもしれない

 言うまでもなく、地下経済の規模の正確な把握は難しい。上記の最新調査を共同で執筆したヨハネス・ケプラー大学(オーストリア・リンツ)のフリードリッヒ・シュナイダー教授(経済学)によれば、調査の統計誤差は±約15%。つまり、グルジアの2007年の地下経済規模はGDP比72.5%より小さい可能性もあれば、大きい可能性もある。米中央情報局(CIA)の情報年鑑「ワールド・ファクトブック」によれば、グルジアが公表しているGDPは約203億ドル(約1兆7000億円)。これに地下経済を加えれば、実際の経済規模は300億ドル(約2兆6000億円)以上になる可能性もある。

 シュナイダー教授は、独ドレスデン工科大学のアンドレアス・ビューン氏と、世界銀行およびチリ大学に所属するクラウディオ・E・モンテネグロ氏とともに共同で調査を行った。この調査は、強盗や麻薬取引のような「典型的な犯罪経済行為」は対象から除外したと注記している。また、脱税行為そのものにも焦点を当てていない。この調査が焦点を当てているのは、税金および社会保険料の支払いや労働関連法の適用から逃れるため「意図的に公的機関に情報を隠している、違法ではない財・サービスを提供する市場取引」だ。大企業から中小企業、医師、各種請負業者、ベビーシッター、食料雑貨店など、さまざまな経済活動主体による、非正規の所得や取引がこれに含まれる。

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