• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

経済成長に向けて「資金が回る仕組み」作りが始まった

なぜ今モンゴルでPEファンドなのか

  • バットサイハン・バータル・ジャミチョイ,中西 未紀

バックナンバー

2010年8月18日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 「モンゴルで金山を開発する会社に投資する」――。8月10日に背任容疑で逮捕された元衆議院議員の浜田幸一氏。融資を受けるために担保として差し入れた株券を勝手に売却して、融資元に多額の損害を与えたとされている。その融資を受けた際にモンゴルの資源開発話を持ち出していたという。

 このニュースについて、モンゴルの起業家であるバットサイハン・バータル・ジャミチョイ氏(以下、バット氏)に話を振ると、「全く関わっていませんし、事情は分かりません。ただ、モンゴルの資源開発がこれからというタイミングで、後ろ向きの話題が出てきたのは残念です」と心境を明かしてくれた。

 そんなバット氏は、一橋大学で学び、ユニクロのカシミヤプロジェクトを発案した経歴を持ち、今は母国モンゴルで初のPE(プライベート・エクイティ)ファンドを立ち上げようと奔走している。また、モンゴルのトップ企業から成る経済団体「CEOクラブ」の代表も務めている。そんなバット氏の活動を通じて、資源立国として世界の注目を集めるモンゴルの現況をお届けする。

若者よ、国を背負う気概を持て!
各国の“投資家候補”がひっきりなしに訪れる

 1924年、旧ソビエト連邦に続き世界で2番目に社会主義国となったモンゴルは、1990年に民主化を遂げた。それから今年でちょうど20年経つ。

 「私たちは、社会主義と民主主義、両方の制度を体験している最後の世代だと思います」

バットサイハン・バータル・ジャミチョイ(Batsaihan B. Jamichoi)
FRONIER INVESTMENT & DEVELOPMENT PARTNERS(FIDP)パートナー。1974年4月、モンゴル生まれ。モンゴル国立大学経済学部で学び、1995年4月に来日。大阪外語大学で日本語を覚えた後に一橋大学商学部へ。卒業した2000年にA.T.カーニー入社、2002年8月からファーストリテイリングに勤務。2003年12月に退社してモンゴルに帰国後、最大の財閥であるMCSの副社長として新規事業開発や資金調達などを担当、2005年から3年間でカシミヤのGoyo社の企業再生に成功するなどの実績を残す。現在、モンゴル初のPEファンドを組成中。(写真:大槻 純一)

 バットサイハン・バータル・ジャミチョイ氏(以下、バット氏)は現在36歳。社会主義から民主主義へモンゴルが変貌を遂げようとしていた当時は高校生だった。自分たちが置かれていた状況を十分に理解していたわけではなかったが、「自由に自分たちの意見が言えなかった。政府を批判するようなことを言えば両親が困ったし、学校を退学になったり、刑務所に入れられたりする恐れもあった」と社会主義に違和感を覚えていたのは確かだった。

 国内では民主化に向けたデモなどの市民運動が頻繁に行われていた。バット氏も同級生から「デモに行かないか」と誘われ、参加したこともあるという。そんな国民の願いが通じ、モンゴルの民主化は成功した。

 しかし、変化には痛みも伴う。それまでの社会主義国家としての計画生産がストップ、日々の生活に関する機能が麻痺した。「スーパーマーケットへ行っても何も商品がなくて・・・。生活するのに、苦労は絶えませんでした。でも、自分の言いたいことが自由に言えて、国のリーダーも選挙で自由に選ぶことができる。それは、金銭的なものには代えられないものがありました。また、モンゴル人が持っている“遊牧民的”な順応力のおかげで、窮地を乗り越えられたんだと思います」。こうバット氏は振り返る。

国外の人材を招き、金融システムを整備

 民主主義国家としての道を歩み出したモンゴルは、世界銀行やアジア開発銀行、IMF(国際通貨基金)などの指導を仰ぎ、国有企業の民営化を進めて、その資金を支える金融システムを構築してきた。

 それゆえに、多くのモンゴル企業は銀行に資金調達を頼っており、直接金融の手段はほとんどないに等しい。また、国家による計画生産の名残で、自社の経営計画や戦略を立てるノウハウを持たない経営陣も少なくない。こうした“弱み”は、資源開発で盛り上がるモンゴル経済において、モンゴル企業がせっかくのビジネスチャンスを十分に生かせないことになりかねない。

 そこでPE(プライベート・エクイティ)ファンドによって資金調達の手段を用意し、さらに経営コンサルティングといった支援も実施しようというのが、バット氏の考えだ。

コメント2

「「モンゴルと日本」懸ける!駆ける!賭ける!」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

高齢者に配るお金はあるが、少子化対策のお金はないと言うのは、おかしいでしょう。

小泉 進次郎 衆院議員