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東アジア“日中エンジン”は機能するか

スイスIMDレーマン教授「日本は再び“開国”すべき」

2010年9月8日(水)

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 多くの日本人が、政治だけではなく、経済力にまで自信を失って内向き志向を強めている。そんな現状を憂い、辛口の日本通として知られるスイスのビジネススクールIMDで教鞭をとるジャン‐ピエール・レーマン教授は、「日本は再び“開国”すべき」と説く。

 レーマン教授は昨年、『JAPAN'S OPEN FUTURE』(ANTHEM PRESS、共著)と題した書籍を出版し、日本が国際社会に貢献する方策を示した。

 昭和20年代、幼少期を日本で過ごし、英オックスフォード大学で博士号を取得した後に東京大学で政治学者の故・丸山真男氏に師事したこともあるレーマン教授に、アジアの中での日本が果たすべき役割を聞いた。

 ―― 日本は今、同盟国である米国と急成長を遂げる中国の狭間で、政治・経済的に揺さぶられています。首相が頻繁に変わるなど、長期的なビジョンもなかなか描けないでいます。今の日本の状況をどうご覧になりますか。

スイスのビジネススクールIMDのジャン‐ピエール・レーマン教授

 レーマン 2006年以降、日本は5回も首相が交代しましたが、首相が頻繁に交代するのは日本だけに限った話ではありません。

 例えば、イタリアを見てください。ベルルスコーニ首相以前は、イタリアでも頻繁に政権が交代していました。しかし、それが大きな問題にならなかったのは、国の規模が小さい上に欧州に統合されているからです。

 問題なのは首相が頻繁に交代することではなく、(他国との良好な)関係が欠如することです。関係性こそが、今の時代に重要なのです。

今は“関係性”の時代、米国も日中の接近を支援すべき

 フランスとドイツを見てください。過去、ドイツとフランスの両トップは、常に親密で相性も良かった。しかし、現在はドイツのメルケル首相とフランスのサルコジの相性は非常に悪い。そのため、欧州を牽引する“仏独エンジン”が上手く機能しておらず、それが現在の欧州危機への対応を遅らせてきた一因にもなっています。

 一方、日本はどうでしょうか。日米同盟以外に、国を支えてくれるものがありません。日本は安全保障上、米国に多くを依存していますが、そのリスクは徐々に高まっています。

 米国はかつてほど大国ではありません。日米関係、特に安全保障については、21世紀の情勢に合ったものにすべきです。そのためにも、日本の首相は中国トップとの良好な関係を構築することが重要ですし、米国も日中の関係強化を支援すべきです。

「東アジア共同体」は曖昧だが正しい

 ―― 鳩山前首相は、「東アジア共同体」構想を掲げて話題になりました。東アジアの安定には中国との信頼関係がカギになりますが、信頼関係を構築するためには何をすべきでしょうか。

 東アジア共同体構想の中身は曖昧ですが、ビジョンを掲げるのは良いことです。しかし、コンセプトだけでは何も進みません。重要なのは、人間関係です。ドイツとフランスの話に戻れば、(独仏の関係強化と言う)コンセプトはありましたが、独アデナウアー首相と仏ド・ゴール大統領が互いに親密にコミュニケーションを取り合ったからこそ、そのコンセプトは具体化しました。

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「東アジア“日中エンジン”は機能するか」の著者

大竹 剛

大竹 剛(おおたけ・つよし)

日経ビジネス記者

2008年9月から2014年3月までロンドン支局特派員。2014年4月から東京に戻り、流通・サービス業を中心に取材中

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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