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不況でも海外企業買収で成長するインド企業

景気後退前の大型買収を成功に導く

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2010年9月9日(木)

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India inc.'s rope trick

インド大手企業がM&A(合併・買収)戦略を生かし、不況を乗り切ろうと奮闘している。

 インド鉄鋼大手タタ製鉄のCFO(最高財務責任者)を務めるコウシク・チャタルジー氏は、景気後退の波が欧米を襲った2008年末の状況を昨日の出来事のように覚えている。当時、英蘭鉄鋼大手コーラスの買収による成果を強く求められ、厳しいコスト削減要求が課せられていたからだ。

 タタ製鉄は2007年、英蘭鉄鋼大手コーラスを129億ドル(当時の為替レートで約1兆5500億円)で買収した。ブラジルの鉄鋼大手CSNによるコーラスの買収提案を退けるため、買収価格を当初の提示額から3分の1を上乗せしたこともあり、タタ製鉄にとってもインドにとっても過去にない最大規模の企業買収となった。

 この買収を失敗だったと言わせないために、タタ製鉄としては少ない負担でなるべく多くの成果を出す必要があった。

 チャタルジー氏は「年間123億ルピー(約220億円)の経費節減を目指す当時の業績回復計画では、コーラスとタタ製鉄を窮地から救うことは不可能だった。そのためコスト削減目標は週を追うごとに増えていった」と振り返る。

買収企業コーラスのリストラで躍進するタタ製鉄

 コーラスにおけるリストラを推進するため、まず、外注していた業務を見直し、内製化を図った。光熱費や出張旅費、残業手当などの削減にも着手した。その結果、2009年3月末までにコーラスは、総コストの約6分の1に当たる7億ポンド(約900億円)の削減を達成した。

 だがそれは第一歩に過ぎなかった。同年4月から、タタ製鉄はコーラスの生産工程の再編に乗り出した。様々な製品の生産をより低コストの工場に移管し、作業員数も削減した。同時に製品分野ごとに分かれていた営業部門を顧客別に再編した。

 成果は上がっている。コーラスは過去9カ月で黒字に転換して、10億ドル(約850億円)の負債も返済した。おかげでタタ製鉄は、インド国内で計画している35億ドル(約3000億円)の事業拡大計画に対する後顧の憂いもなくなった。

 多くのインド企業が積極的にM&Aを展開する中で、タタ製鉄は例外的な存在ではない。

 2000年代後半、欧米の海外企業を主たる対象としてM&Aを積極展開したインド大手企業は多い。しかし、2008年9月の金融危機以降に起きた世界的な景気後退のあおりを受け、大手インド企業の業績は軒並み悪化した。

 こうした状況下では、攻めの戦略で行った大規模なM&Aがかえって大きな負担となる。しかし、タタ製鉄と同様に、経営の合理化で相乗効果を発揮するなどしてM&Aを見事成功させたインド企業は少なくない。

 インド大手財閥のアディティヤ・ビルラ・グループ傘下にあるアルミニウム製造大手ヒンダルコ・インダストリーズもそうした企業の1つだ。

 2007年2月に60億ドル(当時の為替レートで約7200億円)で買収した同業世界最大手の米ノベリスは、今では業績を大幅に回復させ、生産能力の増強を計画している。ノベリスの好調はヒンダルコの株価にも反映されている。

 2009年2月末に38ルピー(約68円)だったヒンダルコの株価は現在、その4倍以上の約163ルピー(約293円)で取引されている。これは、同期間のムンバイ証券取引所の主要株価指数SENSEXの伸びの2倍だ。

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