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米訴訟社会の洗礼浴びる中国企業

特許侵犯なくても訴訟、勝っても甚大な打撃

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2010年9月27日(月)

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還我清白

経済観察報記者 康怡

「やっぱり来たか。覚悟はしていたが、これほど早いとは思わなかった」――。北京で友人と会っている最中、米国から緊急連絡を受けた陳伍勝はそうつぶやいた。

 陳伍勝は、浙江省温州市に本社を置く通領科技グループの董事長(会長に相当)だ。同社は漏電保護装置が主力製品の民営企業である。

 9月7日、米配電機器大手のレビトン・マニュファクチャリングは、同社の特許を侵害しているという理由で、通領科技を含む中国メーカー十数社と米国の販売代理店を相手に訴訟を起こした。レビトンはさらに、特許を侵害した中国製品の輸入を差し止めるよう、米国際貿易委員会(ITC)に求めた。陳伍勝への緊急連絡はそれを知らせるものだった。

 その直前まで、陳伍勝はまばゆいばかりの勝利の余韻に浸っていた。8月28日に届いた吉報は、陳伍勝を奮い立たせただけでなく、中国商務省公平貿易局の官僚たちをも驚かせた。

米政府機関に初の全面勝訴

 「何だって、もう一度言ってくれ。大きな声でもう一度」。その時、陳伍勝は興奮を抑えることができず電話口でそう叫んだ。通話の相手は米国の弁護士、方蕾である。彼女は陳伍勝に「訴訟に勝った」と伝えたのだ。

 “訴訟”の2文字に対し、陳伍勝はこの6年間ですっかり慣れっこになっていた。そんな彼も、今回の勝訴に限っては思わず有頂天になった。通領科技はITCに対する全面勝訴の判決を勝ち取ったが、これは中国企業が米国の政府機関を相手に起こした訴訟で初めての完全勝利だったからだ。

 3年前の8月、米国メーカーのパスアンドセイモアが、通領科技を含む中国企業4社が同社の特許を侵害しているとITCに提訴、関税法337条に基づく調査を要求した。同時に、ニューヨーク北部地区連邦裁判所で特許侵害訴訟を起こした。

 中国企業が進出するまで、米国の配電機器市場はレビトン、パスアンドセイモアを含む米国メーカー4社の寡占状態だった。通領科技は2004年に進出し、既成の市場構造に波乱を起こした。

 陳伍勝に言わせれば、米国メーカーの訴訟の目的は特許侵害の証明ではない。米国での訴訟を通じて通領科技に大量のカネとマンパワーを使わせ、市場の評判を落とし、競争相手を消耗させるのが最大の狙いだ。

 2009年3月、ITCは通領科技の製品がパスアンドセイモアの2つの特許を侵害しているとの裁定を下し、該当する製品の輸入差し止めを命じた。

 事ここに及び、陳伍勝は反撃を決意した。彼はアトランタの温州同郷会の紹介で、サザーランド法律事務所の弁護士で温州出身の方蕾と出会い、彼女に応訴を依頼した。

 「この案件を引き受けた時、非常にやっかいだと感じた。既にITCの裁定が下りた後だったため、その誤りを証明するのは難しいからだ。さらにその時点では、異議申し立ての期限まで3週間しかなかった。我々にとって大きなチャレンジだった」。サザーランド法律事務所のパートナーの1人で、訴訟の最終弁論を担当したウイリアム・ロングは振り返る。

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