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小型電気自動車に社運を賭けるBMWとそのCEO

地味な男が老舗改革に取り組む

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2010年10月5日(火)

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Chris Reiter(Bloomberg News記者)
米国時間2010年9月23日更新「 BMW's Ultimate Driving Machine Is a Tiny Little Electric Car

 2008年末、マデレーン・オルブライト元米国務長官が独自動車大手BMW(本社:バイエルン州ミュンヘン)のノルベルト・ライトホーファーCEO(最高経営責任者)と昼食をともにした際、意外な人物を同伴した。オルブライト氏が連れていたのは、元左翼過激派として知られるヨシュカ・フィッシャー元独外相兼副首相だった。

 フィッシャー氏は1970年代初頭に米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)傘下の独オペルで、同僚社員と共産主義グループを組織しようとして解雇された。1973年には街頭デモに参加して警官を殴っているところを写真に撮られた。その後、過激な活動の放棄を宣言して政界入りし、独「緑の党」で活躍して外務大臣(1998~2005年)の座まで上りつめた。

 フィッシャー氏は現在、新しい役職に就いている。2008年の昼食会の後、ライトホーファーCEOは、自社の電気自動車「メガシティ・ビークル(MCV)」事業への社内外の支持を集めるため、この事業の「顔」にフィッシャー氏とオルブライト氏を起用した。MCVは車体に炭素繊維と軽量アルミを使用する。BMWはこのMCVの投入で、世界でも成長が著しい大都市圏でのシェア獲得を狙っている。

ライトホーファーCEOは地味ではあるが改革派

 ライトホーファーCEOは独ミュンヘンのランドマークとなっているBMW本社でインタビューに応じ、「MCVは当社の事業展開に不可欠だ」と語った。

 現在54歳のライトホーファーCEOはBMWに入社して23年。やや地味な印象の同CEOは、ほぼ常に3つボタンのダークスーツに身を包み、3つのボタンをすべてきちんと留めている。今でも生まれ故郷のバイエルン州の小さな町に住み、ビーグル犬を飼っている。

 だが、こうした人物像とは裏腹に、ライトホーファーCEOは走行性能やスタイルといったBMWの従来の強みに安住せず、さまざまな新しい課題にも果敢に挑戦している。同CEOが直面する課題には、地球温暖化や石油資源の枯渇、欧米からアジアへの世界的な成長拠点のシフトなどがある。とりわけ中国は、ある意味で究極の課題だ。中国には驚異的な勢いで成長する巨大都市がいくつもあり、それに付随する公害や交通渋滞、莫大な消費力などの挑戦課題が待ち構えているからだ。

 ライトホーファーCEOの目標は、BMWの洗練された高級車のステータスを保ちながら、新しい市場でBMWのブランドを根付かせることだ。同CEOが昨年、設計部門の総責任者に任命した勤続18年のベテラン、アドリアン・ファンホーイドンク氏は、「こうした環境の変化を脅威ではなく、好機ととらえている。これがBMWの考え方だ。ライトホーファーCEOはこうした課題に挑戦する活力を与えてくれている。CEOがいつも言っている通り、変化にどう対処するかが重要だ」と語る。

これまでの実績に安住しない

 エンジンの馬力を重視する従来の考え方にこだわる一部のBMW幹部は、MCVのコンセプトにすぐには同調しなかった。社内に抵抗感があるのも無理はなかった。奇抜な取り組みをせずともBMW車のデザインや品質には定評があり、販売は安定していたからだ。

 2005年には宿敵とも言える独自動車大手ダイムラー(DAI)傘下のメルセデス・ベンツを販売台数で追い抜いた。不況からも素早く立ち直り、今年の販売台数は2007年のピーク時をわずかに下回る140万台まで回復する見通しだ。また、今年上半期の売上高EBIT(利払い・税引き前利益)率は6.6%に上昇している。

 BMWは若者を中心に人気の小型車「Mini」と老舗の英ロールスロイスを傘下に収め、創業94年の歴史の中で最も強固な事業基盤を築いている。だがこうした事業規模の拡大はあっても、ライバルの自動車大手に比べれば、BMWはまだはるかに小さな企業だ。例えば、メルセデスは大型バスやトラック部門を擁する。これらの部門と研究開発費をシェアすることが可能だ。また独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)はベントレーやポルシェ、アウディといった高級車部門を含めて10のブランドを抱え、BMWの5倍近い販売台数を誇る。VWは2015年までにBMWを抜いて高級車のトップメーカーになると宣言している。

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