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芸能人オーディション番組が増えているのは政治から目をそらすため?

多様性を認め、事実を伝える報道が大事

2010年10月13日(水)

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 前回から続く

 韓国では今、会社でも、地下鉄の中でも、道端でも、ネットでも、「スーパースターK」の話ばかりをしている。誰がスーパースターに選ばれるのか?

 「スーパースターK」が放映される金曜の夜になると、Twitterに一斉にコメントが上がり盛り上がる。「○○の歌が良かった」。ポータルサイトは、スーパースターK 関連記事だけを集めたコーナーまでつくっている。さらに、新聞やネット新聞にも毎日のようにスーパースターKのニュースが登場している。

 「スーパースターK」のオーディションは2010年3月から始まり、9月末時点でファイナル4人にまでスーパースターの候補者が絞り込まれた。誰が選ばれてもおかしくないという段階なので、なおさら「誰がスーパースターになるのか」おせっかいが止まらないのだ。

 4人の候補者はそれぞれ過去があり、苦労の末にここまでたどり着いたというストーリーを持っている人ばかりである。番組の趣旨が、歌が上手い人がスーパースターに選ばれ歌手デビューするというものだからだろう。お金があるかどうか、お父さんの職業は何か、良い大学を卒業しているかどうか、はもちろん、性別も年齢も関係ない。

努力を公正に評価する姿勢が評価されているのかも

 スーパースターKは1回ののど自慢で選ばれるオーディションではない。他人の生活を垂れ流しにするリアリティー番組と同じで、数カ月かけてオーディションと合宿の様子を放映している。

 参加者はいろいろだ――自分が優勝するためにあの手この手で他人を落とそうとする人、地道に練習する人、不遇な家庭で育ち歌だけが生きる希望という人、歌が好きでしょうがない人など。歌唱力だけでなく、人間性も試される。制作陣は、すべてを明らかにした上で、なるべく「公正」に優勝者を選ぶとしている。このオーディションに国民の視線がくぎ付けなのは、「公正」にステップアップしていく出場者に自分を投影して見ている人が多いからかもしれない。現実の世の中は、努力するだけでは報われないことが多い。

 ただし、スーパースターKにも問題がある。審査員の態度がなってない、「公正」な審査になってないという批判も多い。番組の掲示板、ブログ、Twitterでは、応援のコメントだけでなく、なんで自分が応援している人ではなくあんな人が選ばれたのか、歌の実力ではなく、けっきょ顔の良しあしで選んでいるではないかという抗議もある。「私だったらAさんよりBさんを選ぶ」といったネットユーザーによる審査も過熱している。

 コメントを寄せるのは視聴者だけではない。制作陣やオーディションに出演した人、その家族や知人までもが参加しての大騒ぎとなっている。

 加えて、オーディションで生き残るためにはネット投票も重要な点数となるため(100点満点の70点は視聴者投票)、お気に入りの出場者を応援するため投票を促す書き込みもSNS上で急増している。

辛辣なコメントが魅力の一つ

 オーディション番組がここまで話題になるもう一つの理由は、人を踏みつける楽しさがあるから、と分析する人も少なくない。

 韓国にもコメンテーターが登場して意見を言う日本のワイドショーのような番組がある。しかし、コメンテーターが辛口のコメントをすることはまずない。政治や時事問題の話はほとんどせず、ほのぼのしたネタが中心だ。

 しかしオーディション番組ではうって変わって、審査員のみんながこれでもか~というほど辛辣なコメントをする。御曹司だの、名門大学に通う学生だの、親戚に有名な歌手が居る、だのと自信満々に自分が一番!と乗り込んできた出場者たちを次々に不合格させていく。だから面白い、という人もいるほどだ。

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「芸能人オーディション番組が増えているのは政治から目をそらすため?」の著者

趙 章恩

趙 章恩(ちょう・ちゃんうん)

ITジャーナリスト

研究者、ジャーナリスト。小学校~高校まで東京で育つ。ソウルの梨花女子大学卒業。東京大学学際情報学府博士課程に在学。日経新聞「ネット時評」、日経パソコン「Korea on the web」などを連載。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官