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開発進む国産中型旅客機「C919」

初飛行は2014年、実績乏しく製造・販売に不安も

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2010年10月15日(金)

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国産大飛機何時登場

経済観察報記者 廖傑華

上海市の浦東新区では今、国産中型旅客機「C919」のテスト飛行に向けた専用滑走路の建設が進んでいる。海に2km近く突き出た滑走路は2012年末に完成する予定だ。

 C919は中国が初めて独自開発する商用中型旅客機で、昨年9月に香港で開催されたアジア国際航空展覧会で初めて模型が披露された。開発を担当する国策企業、中国商用飛機の発表によれば、標準型機は168人乗りで航続距離は4075km、経済寿命*は9万飛行時間。2014年に初飛行し、2016年から航空会社への引き渡しを始める計画だ。

*機体の老朽化で整備コストなどが上がり、運行継続が経済的に見合わなくなる時期

 C919というネーミングには特別な意味が込められている。「C」はチャイナ、「9」は「永久」、「19」は「最大客席数190席」に由来するが、それだけではない。「C」は同時に、中国商用飛機の「ABC戦略」を意味する。中大型の旅客機で世界市場を2分する巨大企業の頭文字、欧エアバスの「A」と米ボーイングの「B」を取り、そこに第三勢力として肩を並べるのが目標なのだ。

中国国内だけでも需要は巨大

 中国商用飛機の資料によれば、C919は150席クラスの単通路機としては広いキャビンを持ち、騒音は60デシベル以下。同じクラスの競合機(エアバスA320やボーイング737)より客席の窮屈さが緩和され快適に過ごせるという。予定価格は5000万ドル(約41億円)以下と、高いコストパフォーマンスが最大の売り物だ。

 全てが計画通りなら、C919の前途は洋々と言える。ボーイングの予測によれば、世界の商用機需要は2029年までに旅客機と貨物機の合計で3万900機、金額にして3兆6000億ドル(約295兆円)前後に達する。最大のボリュームゾーンは単通路の中型旅客機で、需要は2万機を超える。これは正にC919が狙っている市場である。

 新規参入で実績のないC919が、海外から受注を得られる保証はない。それを差し引いても、中国国内だけで巨大な需要があるのが強みだ。前述のボーイングの予測によれば、中国の商用機需要は2008~2027年にかけて約3700機、金額にして4000億ドル(約32兆8000億円)に達し、世界第2位の航空機市場になる。この需要をつかむため、中国商用飛機は(C919を含む)国産中大型旅客機の生産能力を将来は年間150機に高め、20年以内に2300機を生産する計画だ。

 中大型旅客機の製造に必要な部品は300万点から600万点に達し、産業の裾野が極めて広い。C919の開発は、自らの手で旅客機を作るという中国人の夢への挑戦だけなく、中国の航空機関連産業全体を離陸させるチャンスでもある。例えば米国では、大型旅客機ボーイング747を1機輸出することで、輸入自動車1万2000台分の貿易赤字を相殺できるという。

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