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アジアの空を「KISS」が覆う

格安航空の仕掛け人に成功の秘訣を聞く

2010年11月24日(水)

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 前回の記事では、欧州最大の格安航空ライアンエアーのCEO(最高経営責任者)に、「立ち乗り運賃」など更なるコスト削減を実現するためのアイデアと、その現実味を聞いた。今回は、世界の格安航空会社の設立に関わっているコンサルタント、コナー・マカーシー氏に話を聞く。

 マカーシー氏はライアンエアーのCOO(最高執行責任者)だった人物で、2000年にコンサルタントとして独立。アジア最大の格安航空エア・アジアの共同創業者となり、現在もディレクターとして経営に関わる。オーストラリアのカンタス航空傘下の格安航空ジェットスターにもアドバイザーとして関与しているほか、メキシコの格安航空ビバ・エアロバスの株主で創業に加わった。いわば、格安航空の仕掛け人である。

(日経ビジネス11月22日号の企業研究「ライアンエアー 挑発する究極の安さ」も合わせてお読みください)

―― 格安航空がアジアを始めとする新興諸国で急速に広がり始めている。その理由はどこにあるのか。

コナー・マカーシー
ライアンエアーの元COO(最高執行責任者)で、エア・アジアの共同創業者として現在もディレクターを務める。コンサルタントとして、ジェットスターやビバ・エアロバスなど数多くの格安航空の立ち上げにも関わる(写真:永川智子)

 マカーシー 極めて単純な話だ。伝統的な航空会社は長いこと、短距離路線で利益をあげることができなかった。短距離路線は儲からなくても、稼げる長距離路線に乗客をつなげばそれで十分だと考えていた。

 しかし、その状況を米国の格安航空であるサウスウエスト航空が覆した。

 格安航空の経営原則は、“Keep It Short and Simple”の頭文字をとって「KISS」と呼ばれている。サウスウエストはこの原則に基づき、短距離路線でも稼げるということだけではなく、巨額の利益を生み出せるということを立証して見せた。ライアンエアーやエア・アジアも、投資家に多額の利益をもたらしている。その成功事例に続こうと、世界中で格安航空が広がっている。

エア・アジアは世界で最も低コスト

―― かつては誰もがサウスウエストを真似ようとしたが、今ではライアンエアーの方が低コスト経営を徹底している。

 サウスウエストはいわば、格安航空のグランドファーザー(祖父)。しかし、あまり理解されていないが、今ではライアンエアーやエア・アジアの方がコスト削減では先を行っている。おそらく、現時点では欧州ではライアンエアーが、世界で見ればエア・アジアが最もコストが低いだろう。

 エア・アジアとライアンエアーの違いは何かと聞かれることが多い。分かりやすく言えば、エア・アジアのコストはライアンエアーの約半分。エア・アジアは業務の効率化において、ライアンエアーのノウハウを多く取り入れている。しかし、サービスの中身は大きく異なり、アジアに適したサービスとブランディングを導入している。

今もアジアでは客室乗務員は名誉な仕事

 格安航空は、市場に応じて異なるアプローチが必要だ。例えば、アジアでは、今でもサービス産業で働くことが特別な名誉であるように考えられている。だから、エア・アジアの客室乗務員はとてもフレンドリーで魅力的だ。乗客は乗務員による温かいもてなしに接し、格安航空と言えどもエア・アジアのブランドが好きになる。

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「アジアの空を「KISS」が覆う」の著者

大竹 剛

大竹 剛(おおたけ・つよし)

日経ビジネス記者

2008年9月から2014年3月までロンドン支局特派員。2014年4月から東京に戻り、流通・サービス業を中心に取材中

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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