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中国で年間100人の日本人が亡くなる

不慮の事故、疾病にどう備えるべきなのか

  • 谷口徹也

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2010年11月19日(金)

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 中国事業を推し進める上で意外な「落とし穴」になりかねないのが、駐在員とその家族の「心と体」の問題である。慣れない仕事環境・生活リズムに不適合を起こすことは珍しくない。単に海外駐在というだけでなく、中国に特有な“風土病”やストレスに起因する悩みや体調不良も多い。

 改善されてきたとはいえ、医療水準や治療方法も日本とは異なることがある。そんな中で、駐在員とその家族の心と体の健康をどう守れば良いのか。出張者や留学生を含む日本人向けの緊急対応サービスを専門に手がけているウェルビーの執行役員華南地区総代表の柳澤元彦氏に、最近の傾向とあるべき対策を聞いた。

(聞き手は谷口徹也=日経ビジネスオンライン副編集長)

―― 中国にいる日本人駐在員は、現地での医療サービスや緊急対応に不安を覚えることが多いと思います。実際の水準はどうなのでしょうか。

ウェルビーの執行役員華南地区総代表の柳澤元彦氏

 柳澤 経済成長に伴い、特に大都市における医療環境は整ってきています。外国語対応の外国人向けサービスなどもあり、一般の疾病やけがで治療を受けたり、手術を受けたりするだけならば、大きな問題はなくなってきたのではないでしょうか。より安心できる環境になってきたと言えます。

 ただ、日本にいる時と衛生環境や食生活が変わることは避けられません。つまり、日本ではもうほとんどなくなった感染症などにかかるリスクは高まる。確実に多くなるのは肝炎でしょうね。特に食事が原因となるA型肝炎は日本人の患者がかかりやすい病気の1つです。

 総じて言うと、日本と中国では衛生観念上での「目線」がまだ違うのではないでしょうか。日本人にしてみれば「不衛生だな」と思う場面は多いのに、中国人はあまり気にしない。半面、中国人の労働者は自分が働いている工場で肝炎の患者が出ると、空気感染を恐れて出社しなくなったりします。そんなことは決してないのですが。

相対的に「突然死」が多くなる

 言い換えれば、感染症にしても、問題が表面化していない時点での予防や、衛生面への配慮は手薄なのに、1人患者が確認されると必要以上に大騒ぎしてしまう。まだ知識と行動のバランスが良くないのでしょう。

―― 中国に住む日本人が増えれば、急病や事故などで亡くなる方もいらっしゃるはずです。緊急対応の現場からは、どんな傾向が見られますか。

 緊急性が高い疾病は、脳疾患と心臓疾患の2つです。朝、ベッドの中で亡くなった状態で見つかるなどの「突然死」のケースも多いです。体調不良の兆候をつかめなくもなかったのでしょうが、事前に投薬でも受けていないと、周囲の目では分からないものです。

 中国では1年間で日本人がおよそ100人亡くなっています。この人数には、出張者の死亡も含まれているので、「中国にいるから死亡率が高まる」といった具合に単純に比較できないものです。

 また、慢性病があれば悪化する前に帰国して治療に入るでしょうから、これによる死亡例も多くはない。逆に、中国では気になる症状があっても病院に行くことを敬遠して投薬などが遅れ、結果として、突然死になってしまうケースが相対的に多くなっていると思います。

―― 駐在員の増加に伴い、日本人の自殺も増えたと聞きます。

 今年半ば、台湾系のEMS(電子機器の生産を請け負う電子機器受託生産)メーカーであるフォックスコンで、従業員の自殺が10件以上、相次ぎました。それ以来、日系企業でも大きな話題になっており、従業員に対するメンタル面でのケアが意識されるようになりました。

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